寒い季節になると、つい家にこもりがちになりますが、実は冬には“知れば寒さがちょっとやわらぐ”ような面白い豆知識がたくさんあります。
雪の結晶の不思議や、こたつの語源、節約術まで——知るほどに冬がもっと楽しくなる話を集めました。
冬の面白い語源と歴史雑学
1. 「冬」の語源の説

「冬(ふゆ)」の語源には諸説ありますが、寒さが威力を「振るう(ふるう)」、寒さで体が「震える(ふるう)」、または物が冷える意味の「冷ゆ(ひゆ)」が転じたという3つの説が有力です。また、春に向けて生命力を「殖やす(ふやす)」季節だという素敵な解釈も存在します。厳しい寒さの中にも、次の季節への準備やエネルギーが込められた言葉なのかもしれません。
2. 「冷たい」の語源

「冷たい」という言葉は、古くは「爪痛し(つめいたし)」と言われていました。冬の凍てつくような寒さで、手足の先や爪が痛くなる感覚が転じて「冷たい」になったとされています。現代でも極寒の中で指先がジンジンする感覚がありますが、昔の人も同じ感覚を言葉に残していたのです。感覚がそのまま言葉になった、日本語の面白さを感じる由来です。
3. ネクタイは元々防寒具

今やビジネスマンの象徴であるネクタイですが、起源は2世紀頃のローマ兵士が防寒のために首に巻いたウールの布「フォーカレ」だと言われています。当時は装飾品ではなく、純粋に首元を寒さから守るための実用品でした。その後、ルイ14世の時代にファッションとして取り入れられ、現在の形へと進化しましたが、元々が「マフラー」代わりだったとは意外な歴史です。
4. かまくらは神事の総称

「かまくら」とは、単に雪で作った家のことではなく、雪をくりぬいて作る雪室の中に祭壇を設け、自然の恵みである水を運んでくれる「水神様」をお祭りする行事の総称です。秋田県仙北地方周辺に伝わる小正月の伝統行事で、中でお餅や甘酒を振る舞うのも、本来は神様へのお供え物を下げていただくという意味合いが含まれています。
5. こたつの原型は囲炉裏
こたつの歴史は古く、今から約600年前の室町時代にまで遡ります。当時のこたつは現在のようなテーブル型ではなく、囲炉裏の火を落とさないように上に「櫓(やぐら)」を組み、そこへ衣服を被せて足元を暖めたことが始まりだと言われています。これが「掘りごたつ」のルーツであり、日本人の「足元を温める文化」の原点となっています。
6. 日本家屋は夏を基準

吉田兼好の『徒然草』には、「家の作りやうは、夏をむねとすべし(家を建てる際は夏を基準にするべき)」と書かれています。日本の高温多湿な夏を乗り切るため、湿度のこもらない通気性の良い家づくりが大前提とされていたため、冬には隙間風が入る寒さが厳しい構造だったことがわかります。昔の冬の生活がいかに過酷だったかが想像できます。
7. 江戸時代のこたつの進化
室町時代の囲炉裏式から進化し、江戸時代には熱源を「火鉢」に変更した、持ち運び可能な「置きこたつ」が登場しました。これにより、場所を選ばずに暖を取れるようになりました。さらに、囲炉裏の周りの床を掘り下げて足を入れるスペースを作り、大人数で暖まれるようにした「大こたつ(掘りごたつ)」もこの時代に普及しました。
8. 江戸時代の布団は高級品

江戸時代、綿の栽培は普及し始めていましたが、木綿製の布団はまだ庶民には手の届かない贅沢品でした。その価値は現在の価格にして600~900万円もしたと言われる超高級品です。そのため、火事の際には家財道具を差し置いても「一番に布団を持って逃げた」という逸話が残るほど、当時の人々にとっては貴重な財産だったのです。
9. 「こたつ」の語源

こたつの語源について正確なところはわかっていませんが、有力な説として「火を使った榻(とう=椅子)」を意味する「火榻子(かとうし)」という言葉が変化したとされています。これが訛って「かたつ」となり、最終的に「こたつ」と呼ばれるようになりました。本来は足を乗せる台や椅子を指す言葉が、暖房器具の名前へと変化したのです。
10. 冬来たりなば春遠からじ

「冬来たりなば春遠からじ」は、19世紀のイギリスの詩人パーシー・シェリーの『西風の賦』の一節に基づいています。「今が冬のように厳しく辛い状況であっても、それを耐え抜けば、いずれ春のような穏やかで幸せな時が必ず訪れる」という希望を込めた格言です。辛い時期を乗り越えるための励ましの言葉として、世界中で親しまれています。
11. 小春日和の正しい時期

「小春日和(こはるびより)」という言葉は、春先の暖かい日と思われがちですが、実は晩秋から初冬(現在の11月頃)にかけての、春のように暖かく穏やかな晴天のことを指します。陰暦の10月を「小春」と呼ぶことに由来しており、厳しい冬が来る前の、ほっと一息つけるような暖かい日差しのことを表現した美しい日本語です。
12. 冬至冬中冬始め

「冬至冬中冬始め(とうじふゆなかふゆはじめ)」ということわざがあります。これは、暦の上では冬の真ん中に当たる「冬至」ですが、実際の気候としての寒さは、冬至を過ぎてからがいよいよ本番(始まり)であるという意味です。日が一番短くなる冬至を境に寒さが本格化することを戒め、体調管理に気をつけるよう促す言葉です。
13. 冬至は始まりの日

冬至は一年中で昼がいちばん短く、夜がいちばん長くなる日です。太陽の力が一番弱まる日とされますが、この日を境に再び昼の時間が長くなっていくことから「太陽が生まれ変わる日」とも考えられてきました。そのため、昔は冬至を一年の始まり(元旦のようなもの)とする考え方もあり、運気が上昇に転じるめでたい日とされています。
冬の健康・生活に関する雑学
14. 靴下で就寝すると冷えが増長

足が寒いからと靴下を履いて寝る人がいますが、逆効果になることがあります。靴下を履いたまま寝ると、足の裏にかいた汗が蒸発せずに靴下が湿ってしまい、その水分が冷えることで体熱を奪います。さらにゴムの締め付けが血行を悪くし、かえって足先を冷やしてしまいます。寝るときは素足か、締め付けのないレッグウォーマーがおすすめです。
15. 寒い布団の効率的な温め方
羽毛布団の上に毛布をかけるのが一般的ですが、実は逆が正解の場合があります。敷布団の上に毛布を敷き、その上に寝て、上から掛け布団をかけるのが最も暖かいサンドイッチ構造です。下からの冷気を毛布が遮断し、体温を毛布がキャッチ、その熱を羽毛布団が逃さないように保温するため、布団に入った瞬間から暖かさを感じられます。
16. 冬はダイエットに効果的

冬は太りやすいイメージがありますが、実はダイエットのチャンスです。外気温が下がると、人間は体温を36度付近に保とうとして熱を生み出すため、基礎代謝が夏よりも上がります。つまり、自然とカロリー消費が増える時期なのです。ただし、体温保持のために脂肪を蓄えようとする本能や、年末年始の食べ過ぎには注意が必要です。
17. 女性が寒さに強い理由

冬でも薄着の女性を見かけますが、生物学的に女性は男性よりも皮下脂肪が厚く(男性の約2倍)、それが「天然のコート」の役割を果たしているため、寒さに強い傾向があります。皮下脂肪は熱を通しにくいため、一度冷えると温まりにくい反面、体内の熱を逃がさない保温効果には優れています。本人が平気そうなら、無理に心配する必要はないかもしれません。
18. 寒いとき震える現象

寒さで体がガタガタと震える現象を、医学用語で「シバリング」と呼びます。これは体温が下がったことを感知した脳が、筋肉を小刻みに収縮させることで強制的に熱を作り出そうとする防衛本能です。この震えによって、安静時の最大約6倍もの熱を生み出すことができると言われており、生命維持のための重要な機能の一つです。
19. 日本の雪だるまのモデル

欧米のスノーマンは3段重ねですが、日本の雪だるまは2段です。これは日本の雪だるまのモデルが、仏教の「達磨大師(だるま)」だからです。江戸時代の浮世絵にも、達磨大師の形を模した雪像が描かれています。元々は雪遊びというよりも、雪で作った縁起物として扱われており、今の可愛いイメージとは少し違った厳格なルーツを持っています。
20. 冷麺は冬に食べる料理

焼肉店などで夏に人気の「冷麺」ですが、発祥の朝鮮半島では元々「冬の食べ物」でした。昔は冬にしか氷が手に入らなかったことや、オンドル(床暖房)でポカポカに暖まった部屋の中で、冷たい麺を食べて涼むのが冬の楽しみだったという歴史があります。日本の冬にこたつでアイスを食べるのと似たような感覚かもしれません。
21. こたつの赤い光は演出

こたつの中を覗くと赤く光っていますが、「あの赤い光=遠赤外線」ではありません。遠赤外線は目に見えない光です。あの赤色は、ヒーターのガラス管に赤い塗料を塗ったり、赤いランプを点灯させたりしているだけの「視覚的な演出」です。「赤=暖かい」という心理的効果を狙ったもので、仮に青い光だったとしても暖房性能自体は変わりません。
22. 一回叩くのは一丁締め

忘年会の締めなどで「よぉーおっ、パンッ!」と手を一回叩くのを「一本締め」と言う人が多いですが、これは間違いです。正しくは「一丁締め(関東一本締め)」です。本来の「一本締め」は「パパパン、パパパン、パパパン、パン」と手を打つ形式を指します。一回だけ叩くのは略式なので、正式な場では使い分けられるとスマートです。
23. 松の木の腹巻は防虫対策

冬の風物詩、松の木に巻かれたワラ(こも巻き)。あれは寒さ対策の腹巻ではなく、松を枯らす害虫「マツカレハ」の幼虫を一網打尽にするためのトラップです。冬越しのために温かい場所を求めてワラの中に潜り込んだ幼虫を、春になる前にワラごと外して焼却処分することで駆除しています。松を守るための知恵ある伝統農法なのです。
24. マンホールに雪が積もらない理由

大雪の日でも、マンホールの蓋の上だけ雪が溶けていることがあります。これは、マンホールの下を流れる下水道管に、家庭のお風呂やキッチンから出た温かい「生活排水」が流れており、その熱が地上の蓋に伝わっているためです。下水内の温度は冬でも比較的高く保たれているため、天然の融雪装置のような役割を果たしています。
25. デパートのカラクリ
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窓のないデパートの地下にいても、店員さんは外の雨や雪を察知して、紙袋に雨除けビニールをかけてくれます。これは「雨だれ(ショパン)」や「雪(童謡)」など、天候に合わせた特定のBGMを館内に流すことで、従業員だけに天気の急変を知らせているからです。お客様を不安にさせず、かつ迅速なサービスを行うための百貨店ならではの工夫です。
26. 静電気が起こる原因

冬にドアノブで「バチッ」となる静電気。原因は空気の乾燥にあります。夏は湿度(水分)が高いため、体にたまった電気は空気中の水分を通して自然に放電されます。しかし冬は空気が乾燥して電気が逃げ場を失い、体に帯電しやすくなります。その状態で金属に触れると一気に放電されるため、あの痛みを伴う衝撃が発生するのです。
27. 冬のバイクの体感温度

冬のバイクの寒さは想像を絶します。例えば気温が5℃の時、時速50kmで走行すると、ライダーが受ける風速の影響で体感温度は計算上「マイナス9℃」近くまで低下します。これは冷凍庫の中を走り続けているような状態です。そのため、冬のライダーにとって防風・防寒装備は、単なる快適さの問題ではなく、命を守るために必須となります。
28. 凍った路面での歩き方

凍結した路面で転ばないための極意は「ペンギン歩き」です。普通に歩くと踵(かかと)着地になり滑りやすいので、足の裏全体で地面を垂直に踏みしめるように着地し、重心をやや前にかけ、歩幅を小さくして歩くのがコツです。ポケットに手を入れず、手袋をして両手を空けておくことも、バランス維持と転倒時の防御のために重要です。
29. 陸上とロードバイクの冬の速度

同じスポーツでも冬の影響は異なります。マラソンなどの陸上長距離は、体温上昇を冷気が抑えてくれるため、冬の方が好記録が出やすいです。一方、自転車のロードバイクは、気温が下がると空気密度が高くなり「空気抵抗」が増すため、夏よりもスピードが出にくくなります。同じ寒さでも、競技の特性によって有利にも不利にも働くのです。
雪と気象に関する雑学
30. 雪の結晶の分類数

雪の結晶といえば六角形が有名ですが、実は驚くほど多様な形があります。2012年に発表された「グローバル分類」によると、雪の結晶は大きく分けて8種類、中分類で39種類、さらに細かく分けると121種類にも分類されます。鼓(つづみ)型や針状、砲弾型など、気象条件によって千差万別の美しい形が作られているのです。
31. 同じ結晶は存在しない

「この世に全く同じ雪の結晶は二つとない」とよく言われます。これは事実で、結晶が雲の中で成長し地上に落ちてくるまでの温度や湿度の変化は、刻一刻と複雑に変わるため、分子レベルで完全に同じプロセスを経ることは確率的にあり得ないからです。一つ一つの結晶が、その時その場所だけの空の旅の記録を刻んでいると言えます。
32. 結晶が六角形になる理由
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雪の結晶が基本的に「六角形」になるのは、水分子の結合の仕方に秘密があります。水蒸気が凍って氷の結晶になる際、水分子同士が最も安定して結合できる角度が60度や120度であるため、自然と六角柱(ろっかくちゅう)の形がベースになります。この六角形の角の部分に、さらに水蒸気がくっついて成長していくため、美しい六花の形になるのです。
33. 樹枝六花の成長条件
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私たちが「雪の結晶」としてイメージする、枝が複雑に伸びた美しい形(樹枝状結晶)は、特定の条件でのみ生まれます。雲の中の気温がマイナス15℃前後で、かつ水蒸気の量が非常に多い時です。この条件が揃うと、結晶の角に急速に水蒸気が付着し、枝がぐんぐんと伸びて、直径数ミリから時には1センチほどの大きな結晶へと成長します。
34. 結晶の形を決める要素

雪の結晶が「平べったい板状」になるか、「細長い柱状」になるか、あるいは「複雑な枝状」になるかを決めるのは、雲の中の「気温」と「水蒸気量(湿度)」の2つの要素だけです。この組み合わせのわずかな違いによって、結晶の成長パターンが劇的に変化します。これを図式化したものは「中谷ダイヤグラム」と呼ばれています。
35. 結晶成長の法則

雪の結晶には不思議な成長サイクルがあります。気温に応じて、板状(〜-4℃)→柱状(〜-10℃)→板状(〜-22℃)→柱状(-22℃以下)と、成長の方向が交互に入れ替わります。なぜこのように温度帯によって成長モードが切り替わるのか、その物理的なメカニズムの全容は、実は現代科学でも完全には解明されていない神秘の一つです。
36. 雪結晶の定義サイズ

空から降ってくる氷の粒すべてが「雪結晶」と呼ばれるわけではありません。微細な氷の粒(氷晶)が雲の中で水蒸気を取り込んで成長し、大きさが0.2mm以上になったものを「雪結晶」と定義します。肉眼ではっきり形がわかる樹枝状の結晶などは、通常直径1~3mm程度、条件が良ければ10mm近くまで大きく育つこともあります。
37. 3角や4角の結晶ができる理由

雪の結晶は基本六角形ですが、稀に三角形や四角形のものが見つかることがあります。これは特殊な成長をしたわけではなく、大きく成長した六角形の結晶が、落下中に風に煽られたり他の結晶とぶつかったりして、部分的に壊れてしまった姿です。完全な形で地上に届くのは奇跡的であり、不揃いな形もまた、その雪がたどった旅の証です。
38. 十二花の正体

花びらが12枚あるように見える豪華な結晶「十二花(じゅうにか)」。これは12角形の結晶が存在するわけではなく、2つの六角形の結晶が、まだ小さいうちに中心で重なり合ってくっつき、そのまま一緒に成長したものです。偶然が生んだ「双子」のような結晶で、自然界で見つけると少し幸せな気分になれる珍しい現象です。
39. 結晶観察に適した下地

雪の結晶をきれいに観察するには、背景とのコントラストが重要です。おすすめは、あらかじめ外気で冷やしておいた「黒い布(フェルトなど)」です。黒い背景だと白い結晶の形がくっきりと浮かび上がります。濃い紺色のコートの袖などでも代用できますが、体温で溶けないように、布を空中で広げて雪を受けるのがコツです。
40. 結晶観察時の注意点

雪の結晶は非常に繊細で、わずかな熱ですぐに溶けて形が崩れてしまいます。観察する際は、手で触れないのはもちろんですが、自分の「吐く息」の温かさで溶けてしまわないよう、マスクやマフラーで口元を覆うことが大切です。肉眼でも見えますが、100円ショップなどで売っている3〜10倍程度のルーペやスマホ用マクロレンズがあると世界が変わります。
41. スマホでの撮影方法

スマホで結晶を撮るなら、100均のマクロレンズが最強の武器になります。撮影のコツは、設定でHDRをオンにし、フラッシュはオフ。画面を長押しして「AFロック(ピント固定)」にすることです。その上で、自分が前後にわずかに動いてピントが合う位置を探り、連写します。息を止めて、手ブレを防ぐのが成功への近道です。
42. 「雪は天からの手紙」

世界で初めて人工雪を作ることに成功した物理学者、中谷宇吉郎(なかやうきちろう)博士の名言です。雪の結晶の形を見れば、その雪が育った上空の気温や湿度がわかります。つまり、雪は上空の気象情報を地上に届けてくれるメッセージである、という意味を込めて「雪は天から送られた手紙である」と表現しました。科学的かつ詩的な美しい言葉です。
43. みぞれの定義と初雪

「みぞれ(霙)」とは、空中で溶けかけた雪が雨と混じって降る現象のことです。気象観測上、みぞれは「雪」として扱われます。そのため、冬になって初めてみぞれが降った場合でも、気象庁は「初雪」として観測記録を発表します。「雪じゃなくて雨交じりだったのに初雪?」と疑問に思うことがありますが、定義上は正しいのです。
44. ひょうのサイズと記録

「ひょう(雹)」は積乱雲から降る氷の塊で、直径5mm以上のものを指します。巨大なものになると凶器となり、1917年に埼玉県熊谷市で降ったひょうは、なんとカボチャ大の大きさ(重さ約3.4kg、直径約29.6cm)であったという驚愕の記録が残っています。これほどの大きさだと、屋根を突き破るほどの破壊力があります。
45. あられのサイズと分類

「あられ(霰)」と「ひょう(雹)」の違いはサイズです。直径5mm未満の氷の粒を「あられ」と呼びます。さらにあられには2種類あり、気温が低い時に降る白くてサクサクした不透明なものを「雪あられ」、気温が高めの時に降る半透明で固いものを「氷あられ」と区別します。パラパラと音を立てて降るのが特徴です。
46. 世界一雪が降る都市

意外かもしれませんが、人口10万人以上の都市を対象とした調査で、地球上で最も雪が降る都市(年間降雪量1位)に認定されているのは日本の「青森市」です。年間平均で約8メートルもの雪が積もります。ちなみに2位は札幌市、3位は富山市と、日本の都市が上位を独占しており、日本は世界でも類を見ない豪雪地帯を持つ国なのです。
お正月と冬至に関する雑学
47. お正月は年神様を迎える行事

お正月は単なる「年明けの休暇」ではありません。本来は、新年の幸せや五穀豊穣をもたらしてくれる「年神様(としがみさま)」という神様を、各家庭にお招きしておもてなしするための行事です。おせち料理も門松も鏡餅も、すべてはこの年神様を歓迎するための準備やお供え物であり、日本人が大切にしてきた神事の一つなのです。
48. 大掃除の原型はすす払い

年末の大掃除のルーツは、平安時代から続く宮中行事「すす払い」にあります。これは単に汚れを落とす掃除ではなく、年神様をお迎えするために、一年間の穢れ(けがれ)を払い清めるという宗教的な意味合いを持つ儀式でした。今でも神社仏閣で12月13日に行われていますが、これが一般家庭の「大掃除」として定着しました。
49. 門松としめ縄の意味

お正月飾りに込められた意味を知っていますか?門松は年神様が迷わずに家に来てくれるための「目印(アンテナ)」であり、しめ縄は「ここは清められた神聖な場所ですよ」と示す「結界」の役割があります。これらを飾ることで、年神様が安心してその家に入ってこられる環境を整えているのです。
50. お年玉の本来の意味

お年玉は、もともとお金ではありませんでした。年神様の魂(力)が宿った「鏡餅」を家長が子供たちに分け与え、「御歳魂(おとしだま)」として新しい一年の生きる力を授けたことが始まりです。昔は「数え年」で正月に全員が一斉に歳をとりましたが、それはこの「お年玉(餅)」を食べることで、神様の力を体に取り込んでいたからなのです。
51. 鏡開きで刃物を使わない理由

鏡開きで硬くなったお餅を食べる際、包丁で切るのはタブーとされています。これは武家社会において、刃物でお餅を切ることが「切腹」を連想させて縁起が悪いとされたためです。そのため、木槌などで叩いて「割る」のが作法となりましたが、「割る」という言葉も忌み嫌われたため、末広がりで縁起の良い「開く」と言い換えるようになりました。
52. 鏡開きの時期の地域差

鏡開きの日付は地域によって異なります。関東を中心とした東日本では「1月11日」に行うのが一般的ですが、関西などの西日本では「1月15日」に行うことが多いです。これは、江戸時代に幕府が「松の内(正月期間)」を15日から7日に短縮した際、関西方面にはその通達が完全には浸透しなかった名残だと言われています。
53. 冬至は「一陽来復」の始まり

冬至(12月22日頃)は一年で最も夜が長い日ですが、これは「陰」の気が極まる日でもあります。しかし、翌日からは陽の時間が長くなっていくため、昔の人はこの日を「一陽来復(いちようらいふく)」と呼び、悪いことが続いた後に幸運が向いてくる転換点として祝いました。冬至は、運気が上昇に転じるラッキーデーの始まりなのです。
54. 冬至にかぼちゃを食べる理由

冬至にカボチャ(別名:なんきん)を食べるのは、「運盛り」という願掛けに由来します。昔から「ん」のつく食べ物は「運」がつくとされ、縁起が良いとされてきました。「なんきん」の他にも、「にんじん」「れんこん」「ぎんなん」「かんてん」など、「ん」が2回つく「冬の七草(運盛りの七草)」を食べると、さらに大きな運を呼ぶと言われています。
55. かぼちゃが重宝された理由

カボチャは本来夏野菜ですが、皮が厚く丸ごと保存すれば冬まで持つため、野菜が不足しがちな冬場の貴重なビタミン源として重宝されてきました。カボチャには粘膜を強くするβカロテンや、風邪予防に効くビタミンCが豊富に含まれています。冬至にカボチャを食べるのは、単なる縁起担ぎだけでなく、厳しい冬を健康に乗り切るための先人の知恵でもあります。
56. 冬至のいとこ煮と小豆

冬至にはカボチャを小豆と一緒に煮た「いとこ煮」を食べる風習があります。これは、硬いものから順に「追々(甥々)」煮ることから名付けられました。また、小豆の「赤色」には古来より邪気を払う力があると信じられてきました。栄養豊富なカボチャで運気をつけ、小豆で厄払いをする、まさに冬至に最強の開運メニューなのです。
冬眠に関する雑学
57. 変温動物の冬ごもりは越冬

カエルやヘビ、昆虫などの「変温動物」が行う冬ごもりは、厳密には「越冬(冬眠)」と呼ばれ、哺乳類の冬眠とは仕組みが異なります。彼らは自分で体温調節ができないため、気温が下がると活動できなくなり、仕方なく地中などの温度変化の少ない場所で仮死状態に近い状態で春を待ちます。これは生きるための積極的な戦略というより、寒さに対する耐え忍びです。
58. 越冬動物の凍結耐性

変温動物の中には、氷点下になっても体が凍りつかない特殊な能力を持つものがいます。彼らは体内でグリセロールなどの糖類を作り出し、体液を「不凍液(車のラジエーター液のようなもの)」に変えることで、細胞が凍って破壊されるのを防いでいます。これにより、カエルなどは体がカチカチに凍っているように見えても、春になると解凍されて蘇ることができるのです。
59. 恒温動物の冬ごもりは冬眠

クマやリスなどの「恒温動物」が行うのが、真の意味での「冬眠」です。彼らは普段は体温を一定に保っていますが、冬眠中はエネルギー消費を抑えるために、意図的に体温を下げ、代謝レベルを極限まで落とします。変温動物とは違い、寒くて動けないのではなく、冬を生き抜くために「省エネモード」に切り替える、高度な生存戦略なのです。
60. 冬眠する哺乳類と鳥類

実は、冬眠する動物は少数派です。哺乳類約5,000種のうち、冬眠するのはクマやヤマネなど183種ほどしかいません。さらに鳥類に至っては、約9,000種の中で「プアーウィルヨタカ」という1種類だけが冬眠することが確認されています。多くの動物は、冬毛に生え変わったり移動したりして冬を乗り越えており、冬眠という能力は選ばれた種だけの特権とも言えます。
61. リスは冬眠中も覚醒する

シマリスなどは「貯食型」の冬眠動物と呼ばれます。彼らは冬眠に入ってもずっと眠り続けているわけではありません。1週間〜10日に一度くらい体温を上げて目を覚まし(中途覚醒)、巣の中に貯めておいたドングリなどを食べてトイレを済ませ、また眠りにつきます。これを春まで繰り返すため、秋の間にせっせと巣に食料を運ぶ必要があるのです。
62. クマは冬眠中排せつしない

クマは「脂肪蓄積型」の冬眠動物です。秋に大量に食べて体脂肪を蓄えると、冬眠中は一切の飲食を断ちます。驚くべきことに、数ヶ月間、糞尿などの排泄も一切行いません。排泄物を体内で再吸収・リサイクルしてタンパク質に変えるという、人間には不可能な驚異的なメカニズムを持っており、筋肉を衰えさせずに春を迎えることができるのです。
63. クマは冬眠中に出産・授乳

メスのクマにとって、冬眠は出産の時期でもあります。冬眠中の1〜2月頃、眠ったままあるいは半覚醒状態で赤ちゃんを産み、そのまま春まで授乳して育てます。母グマは絶食状態で自分の蓄えた栄養だけでお乳を与えるため、穴から出る頃には体重が大幅に減ってしまいます。小さく産んで巣穴で大きく育てる、クマ独自の繁殖戦略です。
64. クマの心拍数の低下

冬眠中のクマの代謝抑制能力は凄まじいものがあります。ある研究によると、心拍数は通常時の1分間約55回から、冬眠中は約9回にまで激減します。呼吸数も同様に減りますが、体温は33℃程度と比較的高く保たれています。これは、外敵などの緊急時にすぐに目覚めて動けるようにするためだと考えられていますが、医学的にも非常に注目されている現象です。
65. 人間の冬眠に近い事例

人間は冬眠できませんが、2006年に六甲山で遭難した男性が、24日間飲まず食わずで生存し、体温22℃で保護された事例があります。医師はこれを、代謝機能が極限まで低下した「冬眠に近い状態」だったと分析しました。後遺症もなく回復したこの奇跡的な事例は、人間にも潜在的な冬眠能力が眠っている可能性を示唆するとして世界中で話題になりました。
冬の星空に関する雑学
66. 冬の大三角の構成

冬の夜空を見上げると、ひときわ明るい3つの星が正三角形を描いているのが見つかります。これが「冬の大三角」です。おおいぬ座の「シリウス」、こいぬ座の「プロキオン」、オリオン座の「ベテルギウス」という3つの1等星を結んで作られます。都会の空でも見つけやすく、冬の天体観測の基本となる美しいガイドポストです。
67. シリウスは最も明るい恒星

冬の大三角の一つ、おおいぬ座の「シリウス」は別格の輝きを放っています。太陽を除けば、地球から見て全天で最も明るく見える恒星(マイナス1.5等級)です。その青白く鋭い輝きは、古来より「焼き焦がすもの(セイリオス)」と呼ばれ、様々な神話のモチーフになってきました。冬の澄んだ空気の中でギラギラと瞬く姿は圧巻です。
68. 冬のダイヤモンドの構成

冬の夜空には、大三角よりもさらに巨大な六角形の宝石箱があります。シリウス、プロキオン、ポルックス、カペラ、アルデバラン、リゲルという6つの明るい1等星を結んだ「冬のダイヤモンド(冬の大六角形)」です。全天にある21個の1等星のうち、なんと7個(ベテルギウス含む)がこの狭いエリアに密集している、一年で最も豪華な星空の領域です。
69. ベテルギウスの位置

オリオン座の左肩にある赤っぽい星「ベテルギウス」は、冬の大三角の一角ですが、冬のダイヤモンドのメンバーには入っていません。ではどこにいるかというと、巨大な六角形(冬のダイヤモンド)のちょうど中心付近に位置しています。まるでダイヤモンドの真ん中にセットされたルビーのように輝いており、冬の星空の中心的な存在感を放っています。
70. 南半球での呼び名

日本など北半球では冬に見える「冬のダイヤモンド」ですが、季節が逆になるオーストラリアなどの南半球では、これらが真夏の夜空に見えることになります。そのため、南半球ではこの六角形を「サマーヘキサゴン(夏の六角形)」と呼びます。同じ星並びでも、見る場所が変われば季節も呼び名も変わる、天文学の面白い一面です。
冬の光熱費節約に関する雑学
71. 節約すべき3大家電

家庭の電気代を節約したいなら、小物家電より大物に目を向けるべきです。家庭の電力消費の大部分を占めているのは「エアコン」「冷蔵庫」「照明器具」の3つです。特に冬場のエアコン(暖房)は消費電力が大きいため、ここを効率化するのが最も効果的です。フィルター掃除や設定温度の見直しなど、3大家電の使い方を変えるだけで電気代は大きく変わります。
72. エアコンはつけっぱなしが有利な場合

エアコンは「こまめに消す」が常に正解とは限りません。エアコンが最も電力を使うのは、起動して設定温度にするまでの時間だからです。30分程度の外出なら、スイッチを切らずにつけっぱなしにした方が、再起動時の大電力を消費せずに済み、結果的に節約になる場合が多いです。頻繁なオンオフは、かえって電気代を高くしてしまいます。
73. シャワーより浴槽が節約になる場合
一人暮らしならシャワーが得ですが、家族が多い場合は逆転します。一般的なシャワーは15分ほど出しっ放しにすると、浴槽1杯分(約200L)と同じ水量を使ってしまいます。3人以上の家族が続けて入浴する場合などは、浴槽にお湯を溜めて共有した方が、ガス代も水道代も安く済むケースが多いです。冬場は体も温まるので、湯船の活用がお得です。
74. 待機電力の最大要因

待機電力の削減というとテレビなどを思い浮かべますが、実は家庭内で最も待機電力を消費しているのは「ガス給湯器」だというデータがあります(全体の約2割)。給湯器は外にあるためコンセントを抜くのは現実的ではありませんが、リモコンの「運転スイッチ」をこまめにオフにするだけでも、パネル表示や内部センサーの待機電力を多少カットできます。
75. 照明器具をLED化する効果

もし自宅にまだ白熱電球があるなら、今すぐLEDに変えるべきです。LED電球の電気代は白熱電球の約1/8〜1/10、寿命は約40倍とも言われます。初期投資は必要ですが、リビングなど長時間点灯する場所なら数ヶ月で元が取れます。蛍光灯と比べても約半分の電気代で済むため、家の照明をまるごとLED化するのは最強の節約術の一つです。
76. 冷蔵庫の買い替え効果

冷蔵庫は「壊れるまで使う」のが一般的ですが、10年前のモデルを使っているなら買い替え時です。最新の省エネ冷蔵庫は断熱性能や制御技術が進化しており、10年前の製品と比較して年間電気代が約5,000円〜7,000円も安くなる場合があります。長く使うほど差が開くため、古い冷蔵庫を使い続けるのは「見えない借金」をしているのと同じかもしれません。
77. 暖房設定温度1度の節約効果

暖房の設定温度を上げすぎると電気代が跳ね上がります。環境省によると、暖房の設定温度を1℃下げるだけで(例:21℃から20℃)、消費電力は約10%も削減できます。これは金額にしてワンシーズンで約1,650円ほどの節約になります。設定温度を上げる代わりに、一枚羽織ったりサーキュレーターを併用したりするのが賢い冬の過ごし方です。
78. 電気ポットの保温節約術

電気ポットで一日中お湯を保温し続けるのは電気代の無駄です。特に98℃などの高温保温は高くつきます。使わない時間は魔法瓶モードにするか、コンセントを抜いて、使う時だけ「再沸騰」させる方が年間で約3,000円以上の節約になります。最近は保温性能の高い魔法瓶タイプの電気ポットも多いので、買い替えも検討の価値ありです。
79. ガス代節約の最重要点

冬の光熱費高騰の犯人は、多くの場合「ガス代(給湯)」です。水温が低い冬は、お湯を沸かすのに夏よりも多くのガスを消費します。家庭のガス使用量の約8割は「お風呂やシャワーなどの給湯」に使われているため、料理の火加減を気にするよりも、お湯の使い方を見直す方が圧倒的に節約効果が高いです。お湯の出しっ放しは厳禁です。
80. 追い焚き削減の節約効果
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お風呂の「追い焚き」は便利ですが、冷めたお湯を温め直すにはかなりのエネルギーを使います。追い焚きを1日1回減らすだけで、年間約6,000円以上の節約になります。家族がいる場合は、お湯が冷めないうちに間隔を空けずに続けて入浴したり、お風呂の蓋をこまめに閉めたり、保温シートを活用して湯温低下を防ぐ工夫が重要です。
81. シャワー1分短縮の節約効果

シャワーを何気なく浴びていませんか?シャワー時間を1日たった1分短縮するだけで、ガス代と水道代を合わせて年間約3,000円以上の節約になります。4人家族なら1万円以上です。こまめに止めるのが面倒な場合は、手元にストップボタンがついた「節水シャワーヘッド」に交換すると、無理なく使用水量を減らせて効果絶大です。
82. 気温の低い日のガソリン給油

ガソリンは液体なので、温度が上がると膨張し、下がると収縮する性質があります。そのため、気温が低い冬や朝晩の涼しい時間帯に給油すると、体積が収縮している分、密度が高いガソリンを給油できてお得になります。その差は微々たるものですが、気温が約7℃変わると体積が1%変化すると言われており、長期間で見れば「ちりも積もれば」の節約効果が期待できます。
まとめ
冬の雑学を知ると、寒さの中にも多くの発見と面白さがあることに気づきます。
雪の結晶一つから、動物の生態、文化や言葉の由来まで——どれも昔から人々が自然とともに生きてきた証。
この冬は、ちょっとした雑学を思い出しながら、寒さすら楽しむ心で過ごしてみませんか?