テレビ中継や部活動でおなじみのスポーツ、バレーボール。実は、その歴史やルールには意外と知られていない面白い事実がたくさん隠されているんです。今回は、明日誰かに話したくなるようなバレーボールの雑学を30個厳選してご紹介します。これを読めば、次の試合観戦がもっと奥深く、楽しいものになること間違いなしですよ。
1.誕生は運動不足解消
バレーボールは1895年、アメリカの体育教師ウィリアム・G・モルガンによって考案されました。当時、激しい接触プレーが多いバスケットボールが人気でしたが、年配の人や女性でも安全に楽しめるスポーツとして作られたのが始まりです。当初はテニスネットを使い、風船のような軽いボールを打ち合うレクリエーションでした。
2.旧名はミントンエット
考案された当初、この競技はバレーボールではなく「ミントンエット」と呼ばれていました。これはバドミントンに似ていることから名付けられたそうです。しかし、ボールを地面に落とさずに打ち合う(ボレーする)様子を見た観客が「バレー・ボール(Volley Ball)」と呼ぶことを提案し、現在の名称に変更されました。
3.最初の球はバスケ用
実は、バレーボール専用のボールが開発される前は、バスケットボールのチューブ(中身)を取り出して使用していました。しかし、これでは軽すぎてふわふわしすぎ、逆にバスケットボールそのままだと重すぎて手が痛くなるため、ほどよい重さと柔らかさを持つ現在の専用ボールが開発されることになったのです。
4.加盟国数は世界一?
バレーボールの国際統括団体である国際バレーボール連盟(FIVB)への加盟国・地域数は、なんと220を超えています(2024年時点)。これはサッカーのFIFA加盟数をも上回り、世界最大級の規模を誇ります。特別な道具を必要とせず、ボール一つあればどこでもできる手軽さが、世界中で愛される理由なんですね。
5.足を使ってもOK
バレーボールは「手で打つスポーツ」というイメージが強いですが、実は体のどの部分を使ってもルール上は問題ありません。かつては腰から下での接触は反則でしたが、1995年のルール改正で全身の使用が可能になりました。レシーブが間に合わない時に足でボールを上げる「キックレシーブ」は、会場が大いに沸くスーパープレーです。
6.日本独自の9人制
世界的には6人制が標準ですが、日本ではママさんバレーなどで「9人制バレー」が広く普及しています。これは日本にバレーボールが伝わった際、多人数で楽しめるように改良された日本独自のスタイルです。9人制ではローテーションがなく、サーブのやり直しが1回認められるなど、6人制とは異なる面白いルールが存在します。
7.ネットの高さの秘密
バレーボールのネットの高さは、男女で異なります。一般男子は2m43cm、一般女子は2m24cmと定められています。この19cmの差は、男女の平均身長やジャンプ力の違いを考慮して設定されました。ちなみに、中学生や小学生の大会ではさらに低く設定されており、成長段階に合わせてプレイしやすい工夫がされています。
8.リベロだけ違う服
コートの中で一人だけ違う色のユニフォームを着ている選手、それが「リベロ」です。守備専門のポジションであるリベロは、審判や観客が他の選手とすぐに見分けられるように、あえて異なる色のウェアを着用することが義務付けられています。彼らはサーブやスパイク、ブロックに参加することはできません。
9.リベロの交代自由
通常、選手の交代には回数制限や審判の許可が必要ですが、リベロだけは例外です。リベロは後衛の選手と何度でも自由に交代することができます。いちいち試合を止めずにスムーズに入れ替わるため、彼らはベースライン(コートの後ろの線)の脇からスッと出入りしています。このスピーディーな交代も見どころの一つです。
10.試合時間に制限なし
サッカーやバスケットボールとは異なり、バレーボールには試合時間の制限がありません。どちらかのチームが規定のセット数を取るまで、試合は延々と続きます。そのため、ストレート勝ちなら1時間程度で終わることもあれば、フルセットの大激戦になると2時間、3時間を超える長丁場になることも珍しくないのです。
11.サーブは8秒以内
主審がサーブを打つ許可(笛)を出してから、サーバーは8秒以内にボールを打たなければなりません。もし8秒を超えてしまうと、反則となり相手に1点が入ります。選手がボールを突いたり深呼吸をしたりして集中を高めているあの時間は、実は秒数との戦いでもあるのです。以前は5秒でしたが、現在は少し長くなっています。
12.ブロックは数えない
バレーボールは「3回以内に相手コートに返す」のが基本ルールですが、ブロックでの接触はこの「3回」のカウントに含まれません。つまり、ブロックでボールに触れた後、同じチームがさらに3回(計4回)ボールに触れて返すことができます。しかも、ブロックした選手が続けてもう一度ボールに触る「ドリブル」も許されています。
13.幻の天井サーブ
かつて日本女子代表などが得意とした、アンダーハンドで高く打ち上げる「天井サーブ」。体育館の照明の光と重なり、落下速度が増すことでレシーブが非常に難しい魔球でした。しかし、現在は多くの体育館の天井が高くなり、効果が薄れたことや、強力なジャンプサーブが主流になったことで、国際大会で見かけることはほぼなくなりました。
14.ボールの色の変化
昔のバレーボールといえば「白一色」が当たり前でしたが、1998年の世界選手権からカラフルなボールが公式採用されました。これはテレビ中継での視認性を高め、ボールの回転を見やすくするためです。現在では青と黄色などの鮮やかなデザインが一般的になり、観客にとってもプレーの行方が追いやすくなっています。
15.パンケーキという技
美味しそうな名前ですが、これは守備のテクニックの一つです。ボールが床に落ちるギリギリの瞬間に、手のひらを床に滑り込ませ、手の甲でボールを弾き上げるプレーを「パンケーキ」と呼びます。まるでフライパンでパンケーキをひっくり返すような動作から名付けられた、執念のレシーブ技です。
16.伝説の東洋の魔女
1964年の東京オリンピックで金メダルを獲得した日本女子代表チームは、「東洋の魔女」と呼ばれ世界中から恐れられました。彼女たちを率いた大松博文監督の「俺についてこい」という指導と、「回転レシーブ」という独自の守備技術は、体格で劣る日本が世界と戦うための画期的な発明だったのです。
17.アンテナの役割
ネットの両端に立てられている赤と白の棒を「アンテナ」と呼びます。ボールを相手コートに返す際は、必ずこの2本のアンテナの間を通さなければなりません。もしボールがアンテナに当たったり、アンテナの外側を通過したりすると「アウト」になります。コートの幅を空中のラインとして明確にする重要な道具です。
18.カードにグリーン?
バレーボールにはイエローカード(警告)やレッドカード(罰則)以外に、一部の大会で「グリーンカード」が導入されています。これはネットタッチやワンタッチなどの反則を、選手が自己申告した際に提示されるものです。フェアプレー精神を称えるためのカードで、試合の雰囲気を良くする素敵な取り組みです。
19.監督も服装規定あり
選手のユニフォームだけでなく、監督やコーチの服装にも規定があります。国際大会などでは、ベンチ入りするスタッフはスーツや統一されたウェアの着用が求められることが多いです。短パンやサンダルなどのラフすぎる格好は禁止されており、スポーツの品位を保つために紳士的な振る舞いと服装が重視されています。
20.A・Bクイックの違い
速攻攻撃の「Aクイック」と「Bクイック」。この違いはセッターとの距離にあります。セッターのすぐ目の前(約1m以内)で打つのがAクイック、セッターから少し離れた位置(約2〜3m)で打つのがBクイックです。さらに遠い位置でのCクイックや、背後で打つDクイックもあり、コンビネーションの基本となります。
21.床掃除の少年少女
試合中、モップを持ってコートを駆け回る「クイックモッパー」。彼らの仕事は単なる掃除ではありません。選手が飛び込んで床についた汗を素早く拭き取り、怪我を防ぐという極めて重要な役割を担っています。汗で滑ると大怪我に繋がるため、彼らの迅速な動きは選手の安全とスムーズな試合進行の生命線なのです。
22.昔は15点制だった
現在のバレーボールは25点先取(第5セットを除く)のラリーポイント制ですが、以前は「サーブ権がある時だけ点が入る」サイドアウト制でした。しかも1セット15点。このルールだと実力が拮抗した場合、サーブ権の移動ばかりで得点が入らず、試合時間が極端に長くなることがあったため、現在のルールに変更されました。
23.チャレンジシステム
審判の判定に異議がある場合、監督がビデオ判定を要求できる「チャレンジシステム」。ボールがラインの内か外か、ネットタッチがあったかなどを高精度のカメラ映像で確認します。1セットにつき2回まで失敗できますが、判定が覆れば回数は減りません。この導入により、誤審による理不尽な敗北が激減しました。
24.ワンポイントの意味
「ワンポイントブロッカー」や「ワンポイントサーバー」という言葉を聞いたことはありますか? これは、特定のローテーションの時だけ、1プレー限定で交代出場するスペシャリストのことです。例えば、背の高い選手を前衛の時だけ入れてブロックを強化するなど、ここぞという場面で流れを変える切り札として起用されます。
25.タイムアウトは2回
1つのセットにつき、各チームは2回までタイムアウト(作戦タイム)を取ることができます。1回の時間は30秒。監督が戦術を指示するだけでなく、相手チームに傾いた悪い流れを断ち切るためにあえて間を取るなど、タイムアウトを使うタイミングには高度な心理戦と駆け引きが含まれています。
26.主審と副審の分担
バレーボールの審判は、高い台に乗っている「主審」と、コートの床に立っている「副審」がいます。主審は全体の進行やボールのイン・アウトを見ますが、副審は主にネットタッチやタッチネット、ローテーションの反則などを監視しています。二人三脚で複雑なコート上の動きをチェックしているのです。
27.ネット越しの侵入
スパイクを打った後のフォロースルーや着地の際、手や足がネットの下を超えて相手コートに入ってしまうことがあります。以前は厳しく反則を取られましたが、現在は「相手のプレーを妨害しない限り」ある程度の侵入は許容される傾向にあります。ただし、足全体が完全に相手コートに入ると「パッシング・ザ・センターライン」の反則です。
28.ボールの空気圧
バレーボールのボールは、パンパンに張っているように見えて、実はサッカーやバスケットボールよりもかなり低い空気圧で設定されています。これは、レシーブの際に腕にかかる衝撃を和らげるためです。もしサッカーボール並みの硬さだったら、レシーブするたびに腕が内出血だらけになってしまうでしょう。
29.観客席へ飛ぶ選手
バレーボールのルール上、ボールがコート外に出ても、床に落ちる前であれば追いかけてプレーを続けることができます。そのため、選手がフェンスを飛び越えて観客席や記者席に突っ込んでいくシーンも珍しくありません。ボールを繋ごうとする選手の執念と、それを支えようとする観客の連携もバレーボールの醍醐味です。
30.3セット目は15点
フルセットまでもつれ込んだ場合の最終セット(第5セット)だけは、25点ではなく15点先取の短期決戦になります。このセットだけはポイントの重みが全く異なり、序盤のミスが致命傷になりかねません。体力が限界に近づく中で行われる、スプリント勝負のような緊張感は、バレーボール最大のクライマックスと言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。バレーボールには、運動不足解消のために生まれたという意外な歴史や、スムーズな試合進行のための工夫されたルールなど、知れば知るほど奥深い世界が広がっています。次にテレビや体育館で試合を見る時は、ぜひ今回ご紹介した雑学を思い出して、選手たちのプレーや審判の動きにも注目してみてくださいね。きっと今までとは違った面白さが見つかるはずです。