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チンパンジーの雑学30選~面白い生態や知能の豆知識~

チンパンジー雑学

動物園やテレビ番組でもおなじみのチンパンジーは、地球上で最も私たち人間に近い生き物として知られています。表情豊かでユーモラスな仕草を見せてくれる一方で、実は人間をはるかに凌駕する驚異の能力や複雑な社会を持っていることをご存知でしょうか。

今回は、知能や握力といった身体能力の秘密から、思わず誰かに話したくなるユニークな習性まで、チンパンジーに関する面白い雑学を30個厳選してご紹介します。読めばきっと、チンパンジーを見る目がガラリと変わる豆知識が満載ですので、ぜひ最後まで楽しんでいってくださいね。

 

1.人間とDNAが約99%同じ

人間とDNAが約99%同じ

チンパンジーは、現生するすべての動物の中で最も人間に近い存在です。遺伝子レベルで比較すると、なんと人間とDNAの塩基配列が約98.8%も一致していることが分かっています。ゴリラよりもチンパンジー同士のほうが人間に近く、約500万〜700万年前に共通の祖先から枝分かれしたとされています。顔つきや指先の動きがどことなく人間に似ているのも、この遺伝子の近さを知れば納得ですよね。

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2.知能は人間の4〜5歳児並み

知能は人間の4〜5歳児並み

非常に賢いことで知られるチンパンジーですが、その知能は人間の子どもでいうと4〜5歳児くらいに相当すると言われています。簡単な手話や図形文字(レキシグラム)を覚えて人間とコミュニケーションをとったり、1から9までの数字の順番を正確に理解したりすることも可能です。さらに、相手の立場に立って気持ちを推測する能力も備わっており、私たちが想像する以上に高度な思考を行っています。

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3.瞬間記憶力は人間以上

瞬間記憶力は人間以上

京都大学霊長類研究所で行われた有名な実験で、チンパンジーの「アイ」の息子である「アユム」が驚異的な記憶力を披露しました。画面に一瞬だけ表示される1から9までの数字の位置を覚え、隠された後に順番通りタッチするというテストです。人間でも目を疑うようなわずか0.2秒という表示時間でも正確に場所を記憶できたそうで、瞬間的な映像記憶能力においては人間を上回ることが証明されています。

 

4.握力は推定200kg以上

握力は推定200kg以上

小柄に見えるチンパンジーですが、その筋肉の質は人間とは大きく異なります。大人のチンパンジーの握力は推定で200kg〜300kgに達すると言われており、成人男性の平均握力(約45〜50kg)の4倍から6倍ものパワーを秘めています。これは太い木の枝を片手で軽々と掴み、森の中を自在に飛び回る樹上生活に適応した結果です。見た目の愛らしさとは裏腹に、実はとんでもない怪力の持ち主なのです。

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5.瞬発力重視の筋肉を持つ

瞬発力重視の筋肉を持つ

なぜチンパンジーは人間より体格が小さいのに、これほど強い力を出せるのでしょうか。その秘密は筋肉の繊維の割合にあり、チンパンジーの筋肉は瞬発的に大きな力を出す「速筋」の割合が約7割を占めているからです。一方、人間は持久力に優れた「遅筋」が多く、脳が怪我を防ぐために出力にリミッターをかけています。チンパンジーはリミッターなしで速筋をフル稼働させるため、爆発的なパワーを発揮できるのです。

 

6.歯を見せる笑顔は恐怖のサイン

歯を見せる笑顔は恐怖のサイン

テレビなどでチンパンジーが歯をむき出しにして「ニカッ」と笑っているような表情を見たことがあるかもしれません。しかし、これは人間のように楽しいから笑っているのではなく、強い恐怖や緊張、服従の気持ちを表す「グリマス」という表情です。群れのボスなど強い相手に対して「私はあなたに敵意がありません」とアピールするためのサインなので、決して喜んでいるわけではないという点には注意が必要ですね。

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7.くすぐられると声を出して笑う

くすぐられると声を出して笑う

「グリマス」は恐怖の表情ですが、チンパンジーが本当に楽しくて笑うこともあります。子ども同士でじゃれ合ったり、脇の下やお腹をくすぐられたりすると、口を少し開けて「ハッハッハ」と息を吐くような笑い声をあげるのです。このときの表情は上下の歯をむき出しにせず、リラックスした状態で口を開けるのが特徴です。人間と同じようにスキンシップを通じて喜びを共有する姿は、見ていてとても微笑ましいものです。

 

8.道具を作って使い分ける

道具を作って使い分ける

かつて「道具を作って使うのは人間だけ」と考えられていましたが、その常識を覆したのがチンパンジーでした。1960年に動物行動学者のジェーン・グドール博士が、野生のチンパンジーが小枝の葉を取り除いて加工し、シロアリを釣って食べる姿を発見したのです。ほかにも石をハンマーと台にして硬い木の実を割ったり、噛み砕いた葉っぱをスポンジ代わりにして水をすくったりと、目的に合わせて道具を使い分けています。

 

9.お尻に草を挿すブームが起きた

お尻に草を挿すブームが起きた

ザンビアの保護区に暮らすチンパンジーの群れで、ある日不思議な行動が観察されました。1頭のメスが耳の穴に草を挿して歩き始めたところ、群れの仲間たちが次々とそれを真似し始めたのです。さらにその後、「お尻の穴に草を挿す」という謎のファッションブームまで発生しました。生きるために必要な技術だけでなく、何の役にも立たない「流行」が生まれて文化として広まるという、人間そっくりの面白い現象です。

 

10.群れごとに独自の文化がある

群れごとに独自の文化がある

チンパンジーの行動を詳しく調べていくと、生息する地域や群れによって生活習慣が全く異なることが分かります。たとえば、木の実を割るのに石を使う群れもあれば、木の枝を使う群れもあり、毛づくろいのやり方や挨拶のポーズにも地域差があります。これらは遺伝ではなく、親や仲間からを見て学ぶことで世代を超えて受け継がれる「文化」であり、少なくとも39種類以上の地域文化が確認されています。

 

11.毎晩木の上に新しいベッドを作る

毎晩木の上に新しいベッドを作る

野生のチンパンジーは地面では眠らず、外敵から身を守るために毎晩木の上にベッド(寝床)を作って眠ります。太い枝を折り曲げて骨組みを作り、その上に柔らかい葉っぱを敷き詰めて、わずか数分で快適な丸いベッドを完成させます。驚くことに一度使ったベッドは再利用せず、衛生面や安全面のために毎日欠かさず新しいベッドを手作りするというから、なかなかの几帳面さですよね。

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12.お気に入りの枕を作る個体もいる

お気に入りの枕を作る個体もいる

木の上のベッド作りには、ただ枝を編むだけでなく、より快適に眠るための工夫が凝らされています。研究によると、寝心地が良くて丈夫な特定の樹種をわざわざ選んでベッドを作っていることが分かっています。さらに、葉っぱのついた柔らかい小枝を束ねて「枕」のように頭の下に敷く個体まで確認されています。ぐっすり眠るために寝具にこだわるのは、人間もチンパンジーも同じなのですね。

 

13.実は泳ぐのが大の苦手

実は泳ぐのが大の苦手

運動神経抜群で木登りが得意なチンパンジーですが、実は水の中に入ることは滅多にありません。チンパンジーの体は人間と比べて体脂肪率が非常に低く、筋肉や骨の密度が高いため水に浮きにくいという特徴があります。そのため、深い川や池に入るとそのままブクブクと沈んで溺れてしまう危険があるのです。動物園のチンパンジーの展示場の周りに深い水堀(モート)が作られているのも、彼らが水を嫌って渡らない習性を利用しているからです。

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14.毛づくろいは大切な社交術

毛づくろいは大切な社交術

チンパンジーたちが仲間の毛をかき分けている「グルーミング(毛づくろい)」は、単なる掃除ではありません。皮膚についたダニやゴミを取り除く衛生上の目的はもちろんですが、それ以上に仲間との絆を深めたり、ケンカの後の仲直りをしたりするコミュニケーション手段として重要な役割を果たしています。毛づくろいをしてもらうと脳内にリラックス成分が分泌され、お互いのストレスを和らげる効果もあるそうです。

 

15.ボスになるには政治力が必要

ボスになるには政治力が必要

チンパンジーの群れには順位があり、トップには「アルファオス」と呼ばれるボスが君臨します。しかし、ボスになるためにはただ腕っぷしが強いだけでは不十分です。日頃から仲間に毛づくろいをしてあげたり、食べ物を分け与えたりして支持を集める「政治力」が求められます。ナンバー2やナンバー3のオスと同盟を組んでボスを交代させるなど、人間社会の派閥争い顔負けの駆け引きが行われています。

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16.実は肉食もする雑食動物

実は肉食もする雑食動物

チンパンジーといえばバナナや木の実を食べているイメージが強いですが、実は植物だけを食べるわけではありません。主食は果実や葉っぱですが、昆虫や鳥の卵、さらには小型のサルやカモシカの仲間などを狩って食べる立派な雑食動物です。とくに雨季などで果実が少ない時期や、栄養価の高いタンパク質を補給したいときには、積極的に肉を食べることが知られています。

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17.役割分担して集団で狩りをする

役割分担して集団で狩りをする

チンパンジーが小型のサル(アカコロブスなど)を狩るときは、1頭ではなく複数のオスが協力してチームプレイを行います。獲物を追い詰める役、逃げ道をふさぐ役、待ち伏せして捕まえる役など、まるでスポーツの作戦のように見事な役割分担をして狩りを成功させるのです。そして捕まえた獲物の肉は、狩りに参加した仲間や群れのメスたちに分け与えられ、ここでも絆を深めるツールとして活用されます。

 

18.薬草を使って自分で病気を治す

薬草を使って自分で病気を治す

野生のチンパンジーが体調を崩したとき、驚くべき行動をとることが研究によって明らかになっています。普段は苦くて食べないような特定の植物の葉を、噛まずに丸呑みしたり、茎の髄だけをしゃぶったりするのです。分析の結果、それらの植物には寄生虫を排出する効果や抗菌作用がある成分が含まれていることが判明しました。誰に教わったのか、森の中の「薬箱」を知り尽くしているとは驚きですね。

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19.怪我をした仲間に手当をする

怪我をした仲間に手当をする

自分の病気を薬草で治すだけでなく、怪我をした仲間のケアをする行動も近年観察されて話題を呼びました。西アフリカのガボンで行われた調査では、怪我をした仲間の傷口に、捕まえた昆虫を押し当てて塗り込むような手当ての行動が何度も目撃されています。昆虫にどのような薬効があるのかはまだ研究途上ですが、痛みを抱える仲間を思いやり、助けようとする利他的な心が備わっている証拠と言えます。

 

20.鏡に映る自分を認識できる

鏡に映る自分を認識できる

多くの動物は、鏡を見せられるとそこに映る自分の姿を「別の個体」だと思い込み、威嚇したり無視したりします。しかしチンパンジーは、鏡に映っているのが自分自身であることをしっかりと理解できます。眠っている間に額に赤いマークをつけられても、鏡を見ながら自分の額に手を伸ばしてマークを触る「鏡像認知」ができる数少ない動物の一種です。普段見られない口の中や背中の毛並みを鏡でチェックすることもあるそうですよ。

 

21.じゃんけんのルールを理解できる

じゃんけんのルールを理解できる

京都大学などの研究チームが、チンパンジーに「じゃんけん」のルールを教える実験を行いました。画面に映し出された「グー・チョキ・パー」の手の形から、勝つ方の手をタッチするとご褒美がもらえるという仕組みです。最初は苦戦したものの、練習を重ねることで3つの手が三すくみの関係になっているルールを見事に理解して正解できるようになったそうです。このルール習得能力は、人間の4歳児と同等レベルだと評価されています。

 

22.名前の由来は現地の言葉

名前の由来は現地の言葉

「チンパンジー」というなんだかリズミカルで不思議な響きの名前ですが、実はアフリカの現地語に由来しています。アンゴラ周辺で話されていたバントゥー系言語の「キヴィリ語」で、「人に似たもの」や「偽物の人間」を意味する「チペンゼ(tshilubenze)」という言葉が語源だとされています。18世紀頃にこの言葉がヨーロッパの船乗りたちに伝わり、フランス語や英語を経て現在の「チンパンジー」という呼び名に変化しました。

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23.お尻が赤くなるのは発情のサイン

お尻が赤くなるのは発情のサイン

動物園でチンパンジーを見ていると、お尻が風船のように大きく膨らんでピンク色になっている個体を見かけることがあります。これは病気や怪我ではなく、大人のメスが発情期(排卵期)を迎えていることを示す「性皮腫脹」という現象です。約1ヶ月の周期の中で10日間ほどこの状態になり、群れのオスたちに「赤ちゃんを授かる準備ができていますよ」と視覚的にアピールする大切なサインになっています。

 

24.子どものお尻には白い毛がある

子どものお尻には白い毛がある

チンパンジーの赤ちゃんや子どものお尻をよく観察すると、お尻の先にちょこんと白い毛の房が生えています。これは「白毛(しろげ)」や「ホワイトタフト」と呼ばれるもので、「私はまだ子どもだから怒らないでね」と大人たちに伝える幼児期のマークです。この白い毛があるうちは、群れのボスに少しくらい無礼なことをしても大目に見てもらえます。5〜6歳頃になってお尻の白い毛が消えると、群れの一員として大人のルールが求められるようになります。

 

25.平均寿命は野生で約40〜50年

平均寿命は野生で約40〜50年

チンパンジーは動物の中でも非常に長生きな部類に入ります。怪我や病気のリスクがある野生環境下でも、大人まで成長した個体の平均寿命は約40年〜50年ほどと非常に長いのが特徴です。さらに、栄養管理や医療ケアが行き届いた動物園などの飼育下では、50歳を超えて生きる個体も珍しくなく、中には推定70歳以上まで長生きした記録も残されています。年齢を重ねると、人間と同じように顔にシワが増えたり白髪が生えたりします。

 

26.人類より先に宇宙へ行った

人類より先に宇宙へ行った

1961年、アメリカとソ連が激しい宇宙開発競争を繰り広げる中、アメリカは人間に先駆けてチンパンジーを宇宙へ送り出す計画を実行しました。厳しい訓練を乗り越えて選ばれたオスのチンパンジー「ハム」は、マーキュリー・レッドストーン2号に搭乗し、宇宙空間でレバー操作の任務を見事にこなして無事に地球へ生還しました。ハムの成功があったからこそ、その後の有人宇宙飛行が実現したといっても過言ではありません。

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27.足の親指も手のように使える

足の親指も手のように使える

私たちの足の親指は他の指と並んでいて物を掴むのは難しいですが、チンパンジーの足はまるで「もう一対の手」のような形をしています。足の親指が他の4本の指と向き合うような構造(母趾対向性)になっており、足先でも木の枝や食べ物を器用にギュッと握ることができるのです。手と足を合わせた「4本の手」をフル活用できるため、高さ数十メートルもある熱帯雨林の木の上でも落ちることなく移動できます。

 

28.歩くときは拳を地面につける

歩くときは拳を地面につける

チンパンジーは二足歩行もできますが、普段地面を移動するときは四つん這いで歩きます。このとき、手のひらを地面にペタッとつくのではなく、指を軽く握った拳の背(第二関節のあたり)を地面につけて歩く「ナックルウォーク」という独特の歩き方をします。これは、木に登るときに枝を掴みやすいよう指の骨が長く進化しているため、地面を歩く際に長い指を保護して体重を支えるための工夫なのです。

 

29.近い親戚ボノボは超平和主義

近い親戚ボノボは超平和主義

チンパンジーには、コンゴ川を挟んだ対岸の森に暮らす「ボノボ」という非常に近い親戚(同じチンパンジー属)がいます。外見はそっくりですが、オス中心で縄張り争いも激しいチンパンジーに対し、ボノボはメスが主導権を握り、争いをスキンシップで解決する超平和主義な社会を作っています。同じ祖先から分かれた近い種でありながら、環境の違いによってこれほど正反対の性格に進化したのはとても不思議ですね。

 

30.実は絶滅危惧種に指定されている

実は絶滅危惧種に指定されている

動物園で身近に見られるチンパンジーですが、野生の生息数は過去100年で激減しており、現在は国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで「絶滅危惧種(EN)」に指定されています。主な原因は、森林伐採によるすみかの減少や密猟、さらには人間からうつる感染症などです。私たちに最も近い隣人である彼らを未来へ残していくためにも、野生動物の保護や環境問題について関心を持つことが大切ですね。

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まとめ

チンパンジーの雑学30選、いかがでしたでしょうか。驚異的な握力や瞬間記憶力といったハイスペックな能力から、お尻に草を挿すブームや毎日のベッド作りまで、知れば知るほど人間と共通する部分が多くて親近感が湧いてくる生き物ですよね。

次に動物園へ足を運んだ際は、ぜひお尻の白い毛や足の指の使い方、仲間同士の毛づくろいの様子などをじっくり観察してみてください。今回ご紹介した面白い生態や豆知識を家族や友人にシェアすれば、動物を見る楽しさがさらに広がるはずですよ。

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