累計発行部数1億部を突破し、アニメや実写映画でも日本中を熱狂させている大人気漫画『キングダム』。古代中国の春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍を目指す少年・信と、後の始皇帝となる若き王・政の熱い生き様が描かれていますよね。しかし、物語のベースとなっている歴史書『史記』を紐解いてみると、漫画の設定とは全く異なる驚きの史実やキャラクターの意外な正体がたくさん隠されているのをご存知でしょうか。
また、作者である原泰久先生の意外な経歴や、初期構想でボツになった幻の設定、さらには実写映画の過酷な撮影エピソードなど、制作の裏側にも思わず誰かに話したくなるエピソードが満載です。そこで今回は、『キングダム』が10倍面白くなる史実の豆知識から制作・映画の裏話まで厳選した雑学30選を分かりやすくご紹介します!
1.信は史実だと名門貴族の出身
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物語の主人公である信(李信)は、作中では戦争孤児で身分制度の最下層である「下僕(げぼく)」から天下の大将軍を目指して成り上がっていく設定になっています。しかし、モデルとなった実在の将軍・李信は、実は下僕ではなく代々続く名門の貴族や武家の出身だったとされています。歴史書『史記』には出自の細かい記述がなかったため、少年漫画として読者が熱狂できるよう、作者の原先生がゼロから這い上がる設定にアレンジしたそうですよ。
2.楊端和や羌瘣は史実では男性
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圧倒的な美貌と武力を誇る「山界の死王」こと楊端和(ようたんわ)や、飛信隊の副長として大活躍する巫舞の使い手・羌瘣(きょうかい)。作中屈指の人気を誇る彼女たちですが、歴史書『史記』に登場する実在の楊端和と羌瘣は、どちらも歴とした男性の将軍です。さらに六大将軍の摎(きょう)も史実では男性であり、むさ苦しい男ばかりの戦場シーンに華やかさとドラマ性を加えるため、あえて女性キャラクターとして描かれました。
3.王騎と王齕は同一人物の説
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「ココココ」という独特の笑い声と圧倒的なカリスマ性で読者を魅了した、秦の怪鳥・王騎(おうき)将軍。作中では「六大将軍」のひとりとして、怪力の王齕(おうこつ)将軍とは別人の設定で描かれていますが、歴史学上では「王騎」と「王齕」は同一人物であるという説が一般的です。『史記』の中で時期によって表記が揺れていた2つの名前を、原先生があえて「別々の将軍」として解釈したことで、あの魅力的な王騎将軍が誕生しました。
4.河了貂は初期構想にいなかった
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鳥の蓑(みの)を被った愛らしい姿で登場し、後に飛信隊の頼れる軍師へと成長した河了貂(かりょうてん)。物語に欠かせない主要ヒロインのひとりですが、実は連載前の初期ネーム(構成案)の段階では存在しないキャラクターでした。信と政が出会ってからの序盤の展開が少し地味になりすぎたため、当時の担当編集者から「もうひとりマスコット的なキャラを出そう」と提案されて急遽生まれた、完全オリジナルのキャラクターなのです。
5.壁は元々1巻で死ぬ予定だった
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生真面目な性格で、信たちの良き兄貴分として数々の死線をくぐり抜けてきた壁(へき)将軍。実は彼、史実の『史記』の記述には「将軍・壁が死んだ」という趣旨の一文しか残っておらず、漫画でもその記述通りに第1巻の反乱鎮圧戦で死亡する予定でした。しかし、原先生が中国語と日本語の漢字の意味の違い(「死」が必ずしも戦死ではなく敗北や処罰を指すケース)を再解釈した結果、生き延びて大活躍する愛されキャラになりました。
6.作者の原先生は元システム会社員
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『キングダム』といえば、数万人の兵士がぶつかり合う合戦だけでなく、組織のリーダーシップや人材配置、出世競争などのリアルな人間ドラマも大きな魅力ですよね。実は作者の原泰久先生は、漫画家としてデビューする前に3年間ほどシステムエンジニアとして会社員生活を送っていた経験があります。原先生自身もインタビューで「キングダムの組織描写は会社員経験そのもの」と語っており、サラリーマンに刺さる名言が多いのも納得ですね。
7.師匠はスラムダンクの井上雄彦
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原泰久先生は会社員を辞めて漫画家を目指していた頃、あのバスケ漫画の金字塔『SLAM DUNK』や『バガボンド』の作者である井上雄彦先生の仕事場でアシスタントを務めていました。連載前の『キングダム』のネームを描いた際、原先生が師匠である井上先生に見せたところ、「信の黒目をもう少し大きく描いた方がいい」とアドバイスを受けたそうです。その助言通りに修正したことで、信の目に強い生命力が宿り、現在の魅力的な顔立ちになりました。
8.連載の契機はアメトーーク!
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今や国民的メガヒット作となった『キングダム』ですが、連載開始から数年間は単行本が思ったように売れず、打ち切りの危機を心配する時期もあったそうです。その状況を一変させ、爆発的な大ブームを巻き起こすきっかけとなったのが、2012年に放送された人気番組『アメトーーク!』の「キングダム芸人」特集でした。ケンドーコバヤシさんらが熱烈に魅力を語ったことで翌日から書店の在庫が消え、一気に社会現象へと駆け上がったのです。
9.将軍の巨大な姿は威圧感の表現
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作中で王騎や龐煖(ほうけん)、汗明(かんめい)といった猛将たちが登場する際、普通の兵士の2倍から3倍もあるような怪物じみた巨体で描かれることがありますよね。本当に巨人族だったのかと驚く人もいますが、これは実際の身長差ではなく、「戦場でその人物が放っている存在感や威圧感の大きさ」を視覚的に表現した演出です。信が成長するにつれて、かつて巨大に見えていた将軍たちと目線の高さが近づいていくのも熱いポイントです。
10.飛信隊の名は李信の逸話が由来
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信が百人将になった際、王騎将軍から授けられた「飛信隊(ひしんたい)」という部隊名。「飛矢(ひし=飛んでいく矢)」のように敵陣を貫くという意味が込められていますが、これは史実の李信の戦いぶりがモデルになっています。『史記』において李信は、燕(えん)という国を攻めた際に圧倒的なスピードで進軍し、敵軍を打ち破った機動力の高い名将として記録されており、まさに「飛ぶように駆ける」史実のイメージが部隊名に反映されています。
11.蒙恬は紙や筆を改良した文化人
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楽華隊を率いる飄々とした天才肌であり、信や王賁(おうほん)と並ぶ若手三羽烏のひとり、蒙恬(もうてん)。作中では武勇と知略に優れた武将として活躍していますが、史実の蒙恬は万里の長城の築造を指揮したほか、「筆(毛筆)」を改良して広めた文化人としても名を残しています。ウサギの毛と竹を使って書きやすい筆を作ったという伝説があり、戦いだけでなく中国の文化発展にも大きく貢献した超エリートだったのです。
12.昌平君は秦の最後の敵になる
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呂不韋(りょふい)四柱のひとりでありながら、政の陣営に加わり秦軍の総司令として卓越した軍略を振るう昌平君(しょうへいくん)。蒙武(もうぶ)の親友であり、河了貂の師匠でもある頼もしい人物ですが、史実では生まれ故郷である超大国「楚(そ)」の王族という高貴な血筋を持っています。そして歴史書の記述によると、なんと彼は後に秦を離反して楚の最後の王となり、かつての盟友である蒙武や信たちと死闘を繰り広げる運命にあります。
13.騰は史実だと文官としても優秀
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「ファルファル」という独特の擬音とともに剣を振るい、王騎の死後はその遺志を継いで秦の六大将軍にまで登り詰めた騰(とう)。作中ではつかみどころのないユーモアと最強クラスの武力を併せ持つ将軍ですが、史実では韓(かん)を滅ぼした後にその地の行政長官(内史)を務めた非常に優秀な統治者でもありました。軍事だけでなく、占領した地域の法律や治安を整える内政手腕も抜群だったことが、近年の出土資料からも判明しています。
14.実写映画の王騎役は15キロ増量
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実写映画『キングダム』シリーズで、原作ファンからも絶賛されたのが俳優・大沢たかおさんが演じる王騎将軍です。人間離れした王騎の分厚い胸板と太い腕を再現するため、大沢さんは1作目の撮影に向けて約15キロ、続編ではさらに増量して20キロ近くも筋肉で体重を増やしたそうです。1日に何度もプロテインと馬肉や鶏肉を摂取し、過酷なウエイトトレーニングを重ねて作り上げられた肉体は、まさに役者魂の結晶ですね。
15.同時代の日本はまだ弥生時代
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『キングダム』の作中では、巨大な城壁都市や精巧な青銅・鉄製の武器、何十万人もの軍勢を動かす高度な国家システムが描かれていますよね。では、信や政が中華統一を目指して戦っていた紀元前240年〜220年頃、私たちの住む日本はどうなっていたのでしょうか。実は当時の日本はまだ文字すら持たない「弥生時代」の真っ只中で、人々は竪穴住居に暮らし稲作を行っていた時代でした。お隣の中国がいかに早く文明を発達させていたかがよく分かります。
16.呂不韋の編纂した百科事典が現存
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莫大な財力で秦の丞相(じょうしょう)にまで上り詰め、政の最大の政敵として立ちはだかった大商人・呂不韋(りょふい)。作中では「お金こそが世界を救う」という独自の哲学を語りますが、史実の彼は学者たちを3000人も集めて『呂氏春秋(りょししゅんじゅう)』という全26巻もの大百科事典を完成させた人物です。完成した際、「この本から一字でも修正できる者がいれば千金を与える」と豪語したことから、「一字千金」という故事成語が生まれました。
17.李牧は史実だと無敗の救国英雄
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秦の中華統一を阻む最大の壁として、王騎や麃公(ひょうこう)、桓騎(かんき)ら名だたる将軍たちを討ち取ってきた趙(ちょう)の三大天・李牧(りぼく)。読者からは「早く倒してほしい強敵」として見られがちですが、史実の中国では白起や王翦と並ぶ「戦国四大名将」のひとりに数えられる救国の英雄です。さらに実際の歴史では、李牧は戦場で秦軍に一度も敗北しておらず、秦のスパイ工作に騙された趙王によって処刑されるという悲劇的な最期を迎えています。
18.政と成蟜の母は史実では別人
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物語の序盤で政に反乱を起こすも、後に和解して政を支える良き弟となった成蟜(せいきょう)。作中では「同じ父(荘襄王)を持ちながら、母親の身分が違うために政を蔑む異母兄弟」として分かりやすく対比されています。ここは史実通りの関係性ですが、実は史実の成蟜は反乱を起こした際に秦で処刑されたのではなく、敵国である趙へ亡命したという説も有力視されており、漫画のような涙の和解と最期は原先生による屈指の名アレンジです。
19.当時の戦場では本当に首を狩った
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合戦シーンで、兵士たちが敵将の首を討ち取って手柄をアピールする場面がよく登場します。実はこれ、単なる漫画の演出ではなく、当時の秦国で実際に採用されていた「軍功爵制(ぐんこうしゃくせい)」という厳格な実力主義の法律に基づいた制度です。戦場で敵の首を1つ持ち帰るごとに爵位(身分)が1ランク上がり、土地や報奨金が与えられたため、秦の兵士たちは出世のために文字通り命懸けで敵の首を狙って戦っていたのです。
20.信の苗字である李は名門の証
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下僕出身のため最初は「信」という名前しか持っていなかった主人公ですが、将軍に昇格する際、ついに「李信(りしん)」という姓(苗字)を名乗ることになります。この「李」という姓は、実は当時の中国において非常に由緒ある一族の姓でした。史実の李信の遠い子孫には、弓の名手として知られ「虎と思って石に矢を射たら突き刺さった」という故事で有名な名将・李広(りこう)や、さらには唐の皇帝となった一族が連なっていると言われています。
21.アニメ版の血の表現は控えめ
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原作漫画の『キングダム』といえば、剣や矛(ほこ)で敵が一刀両断されたり、首が宙を舞ったりする激しいゴア表現(流血・欠損描写)が戦場のリアルさを際立たせています。しかし、NHKで放送されたテレビアニメ版では、幅広い年齢層の視聴者に配慮して首が飛ぶシーンがシルエット処理になったり、吹き出す血の量が大幅に抑えられたりする修正が加えられています。アニメから入った人が原作漫画を読むと、その迫力と激しさに驚くことが多いそうですよ。
22.山の民のモデルは実在の異民族
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獣の皮や仮面を身につけ、険しい山岳地帯で驚異的な身体能力を発揮する楊端和率いる「山の民」。まるでファンタジーのような一族ですが、彼らにも歴史上のモデルが存在します。当時の中国の西方や北方には、「戎(じゅう)」や「狄(てき)」と呼ばれる独自の文化と言語を持った山岳・遊牧民族が実際に暮らしていました。秦はもともと中華の西の端にあった国なので、こうした異民族と戦い、時に同盟を結びながら軍事力を強めていった歴史があります。
23.王翦は史実で最強の統一功労者
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常に不気味な仮面で目元を隠し、「絶対に勝てる戦しかしない」という徹底した合理主義を貫く王翦(おうせん)将軍。作中でも底知れない知略を見せていますが、史実における中華統一の最大の功労者は、実は信ではなくこの王翦です。彼は趙・燕・楚という強大な3つの国を次々と滅ぼし、秦の六国統一の半分以上を成し遂げた最強の名将でした。しかも、王様に謀反を疑われないよう「わざと恩賞の土地をたくさんねだる」という処世術で天寿を全うしています。
24.当時の武器は鉄より青銅が主流
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漫画の中で将軍たちが振るう巨大な矛や剣は、ギラリと光る硬い「鉄」でできているように見えますよね。しかし、紀元前3世紀の春秋戦国時代末期は、まだ「青銅器」から「鉄器」へと移り変わる過渡期であり、戦場の武器の多くは青銅製でした。特に楚や韓といった地域では良質な鉄剣が作られ始めていましたが、秦軍の主力武器は、実は錫(すず)と銅の合金にクロムメッキのような防錆加工を施した、驚くほど鋭いハイテク青銅剣だったことが兵馬俑の発掘で分かっています。
25.政の本当の名前は趙政だった
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後の始皇帝である秦王・政は、作中ではフルネームが「嬴政(えいせい)」と呼ばれています。これは秦王室の姓が「嬴(えい)」であるためですが、彼が生まれた当時の中国では、姓とは別に「氏(し)」を名乗る習慣がありました。政は幼少期を敵国である趙の都・邯鄲(かんたん)で人質として過ごして生まれたため、生まれた土地にちなんで「趙政(ちょうせい)」とも呼ばれていたと『史記』に記されています。宿敵の国名が名前に入っていたとは皮肉な運命ですね。
26.函谷関の戦いは史実より大人数
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『キングダム』屈指の名エピソードとして語り継がれる、秦国滅亡の危機を描いた「合従軍(がっしょうぐん)編」。6つの国が連合軍を組み、国門である函谷関(かんこくかん)に押し寄せる大迫力の戦いですよね。実は紀元前241年に起きたこの史実の合従軍には、作中で主力を担った「斉」は参加しておらず、逆に作中で不参加だった「燕」を含む5カ国連合だったなど細部が異なります。物語のスケールを最大化するため、史上最大の防衛戦としてドラマチックに再構築されました。
27.羌瘣の呼吸法は道教の気功が元
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「巫舞(みぶ)」と呼ばれる秘術を使い、常人離れしたスピードで敵を切り刻む羌瘣。彼女が戦う前に唱える「トーンタンタン」という独特のリズムと深い呼吸法には、実は古代中国の思想が取り入れられています。これは老荘思想や道教の源流となった古代の養生術や「気功(きこう)・導引(どういん)」と呼ばれる呼吸法がモチーフになっており、呼吸によって身体の潜在能力を極限まで引き出すという東洋医学的なアプローチがベースになっています。
28.桓騎のモデルは2人いるという説
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元野盗という異色の経歴を持ち、残虐非道な心理戦と奇策で敵を翻弄したカリスマ将軍・桓騎(かんき)。長らく史実の「桓齮(かんき)」という将軍がモデルとされていましたが、実は『史記』の記述には矛盾があり、趙に敗れた「桓齮」と、秦を裏切って燕へ亡命した「樊於期(はんおき)」を同一人物とする説と別人とする説が存在します。原先生はこの歴史の謎を巧みに活かし、桓騎と樊於期を別キャラクターとして描くことで見事な物語を紡ぎ出しました。
29.単行本の背表紙を並べると絵に
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『キングダム』の単行本を本棚にズラッと並べているファンの方でも、意外と気づいていない隠れた仕掛けがあります。実は単行本の背表紙(タイトルや巻数が書かれている細い面)の上部にある小さなイラストは、1巻から順番に並べていくと、少しずつ季節や背景が移り変わりながら1本の絵巻物のように繋がるデザインになっているのです。細かい部分まで読者を楽しませようとする、原先生と装丁デザイナーさんの遊び心が詰まっていますね。
30.物語の結末は中華統一のその先
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歴史の通りに進むなら、秦が六国をすべて滅ぼして中華統一を達成した時点で物語が完結すると思われがちです。しかし、原泰久先生はインタビューなどで、「中華統一を果たした紀元前221年では終わらず、その後の漢(かん)王朝の建国まで描きたい」という壮大な構想を明かしたことがあります。もしその構想通りに描かれれば、単行本は100巻を優に超える超大作になることは間違いなく、これからも私たちの胸を熱くさせてくれそうですね。
まとめ
今回は、大人気漫画『キングダム』にまつわる史実との違いや、キャラクターのモデル、そして制作や実写映画の舞台裏まで30個の雑学をご紹介しました。歴史書『史記』に残されたわずかな記述の隙間を、原泰久先生が驚くべき想像力と人間ドラマで補完しているからこそ、ここまで熱く面白い物語が生まれているということがよく分かりますよね。
史実での信や王翦、昌平君たちの運命を知ってからもう一度漫画やアニメを見返してみると、登場人物たちの何気ないセリフや表情に隠された深い伏線に気づけるはずです。ぜひ今回知った豆知識を、周りの『キングダム』好きの友人や家族にシェアして、熱い作品トークで盛り上がってみてくださいね!
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