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防災の雑学48選~政府の緊急要請で見直す1週間の備え~

防災雑学

2026年11月2日、国の災害対策の司令塔となる「防災庁」が発足しました。同じ日に、細野豪志防災大臣が全国民に向けて、災害への備えを求める「緊急要請」を出しています。細野大臣は、公的な支援が届かなくても過ごせるよう、食料・水・トイレを最低3日分、できれば1週間分そろえてほしいと呼びかけています。

とはいえ「1週間分って実際どれくらい?」と聞かれて、すぐに答えられる人は多くないはず。この記事では、備えに役立つ数字や、意外と知られていない防災の常識に加えて、地震や台風のしくみ、身近な物で代用できる知恵まで48個集めました。数字は内閣府や気象庁、消防、自治体など公的機関の資料をもとにしています。

 

水と食べ物の防災雑学

緊急要請でも名前が挙がる「水」と「食べ物」。まずは量の目安と、ふだんの食品で備えるコツから見ていきましょう。

 

1.飲み水は1人1日3L

サーフビバレッジ 長期保存水(2L×6本入)
災害に備える飲み水は、1人1日3リットルが目安です。これは飲む水と、料理に使う水を合わせた量。4人家族で1週間分なら、3リットル×4人×7日で84リットル、2リットルのペットボトルなら42本になります。トイレを流す水や洗い物の水は、これとは別に必要です。

 

2.備蓄は3日〜1週間分

サイボウ 非常食7日間基本セット
食べ物や水の備えは「最低3日分、できれば1週間分」が目安とされています。首相官邸は3日分を基本に、大規模な災害では1週間分が望ましいとしています。大きな災害では、電気や水道が戻るまで1週間以上かかることも多く、お店で食品が手に入りにくくなるためです。今回の緊急要請でも、この「最低3日、できれば1週間」が呼びかけられる予定です。

 

3.ローリングストックとは

ローリングストックとは

ローリングストックは、ふだん食べているレトルト食品や缶詰を少し多めに買っておき、賞味期限の近いものから食べて、食べた分を買い足す方法です。いつも一定の量が家にあるので、特別な非常食をたくさんそろえなくても備えになります。期限切れを防げて、災害時に食べ慣れた味で過ごせるのも利点。農林水産省もこの方法をすすめています。

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4.アルファ米は水でも60分

尾西食品 アルファ米 セット
アルファ米は、炊いたご飯を乾燥させた保存食です。尾西食品のアルファ米の場合、熱湯を注げば約15分、15℃の水でも約60分で食べられます。火が使えなくても、水さえあればご飯になるのが強み。同社の商品は5年保存で、袋のまま食べられるので食器もいりません。

 

5.ボンベは7年で使い切る

イワタニ カセットガス(12本入)
カセットボンベは、製造からおよそ7年以内に使い切るのが目安です。日本ガス石油機器工業会が呼びかけているもので、中の部品が年月とともに劣化し、ガス漏れにつながるおそれがあるためです。製造年月は缶の底に印字されています。カセットこんろ本体も、製造から10年ほどたったら買い替えを考えましょう。

 

6.ポリ袋調理で水を節約

アイラップ(60枚入)
耐熱性のポリ袋に食材を入れ、袋ごと鍋で湯せんする調理法を「パッククッキング」といいます。ゆでたお湯が汚れないので、繰り返し使えて水の節約になります。お米と水を入れればご飯も炊けます。袋は湯せんに使える高密度ポリエチレン製を選び、破れないよう鍋の底に耐熱皿を敷くのがコツです。

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7.乾パンに氷砂糖が入る理由

乾パンに氷砂糖が入る理由

昔ながらの非常食である「乾パン」の缶を開けると、必ずゴロゴロとした氷砂糖が一緒に入っていますよね。これは単なるおやつではなく、極度の緊張状態にある災害時に素早く糖分を補給しつつ、唾液の分泌を促して乾パンを食べやすくするために入れられています。水がない状況でも、氷砂糖を舐めながらであればパサパサした乾パンを喉に詰まらせずに飲み込むことができる、計算し尽くされた組み合わせなのです。

 

8.ラップは防災で万能に使える

ラップは防災で万能に使える

どの家庭のキッチンにもある「食品用ラップ」は、災害時に驚くほど多様な使い道がある万能アイテムです。断水時に紙皿や食器の上にラップを敷いて使えば、食事の後にラップを剥がして捨てるだけで、お皿を一切洗わずに清潔に使い回すことができます。それだけでなく、ケガをした時の止血帯や包帯代わり、さらには体に巻き付けて防寒具にするなど、防災リュックに必ず1本入れておきたい必需品です。

 

トイレと衛生の防災雑学

水や食べ物にくらべて、つい後回しにされがちなのがトイレの備えです。体調を守るための衛生の雑学もまとめました。

 

9.トイレは1週間で35回分

トイレは1週間で35回分

大人がトイレに行く回数は、1日平均5回といわれます。災害用トイレの備えは、1週間分なら1人35回分が目安。4人家族なら5回×4人×7日で140回分になります。経済産業省も、トイレの備蓄を忘れないよう呼びかけています。

 

10.地震後すぐ流すと逆流

マイレット mini10(10回分)
大きな地震のあとは、水が出てもすぐにトイレを流さないほうが安全です。下水の配管が壊れていると、汚水が逆流したり噴き出したりするおそれがあるからです。マンションなどの集合住宅では配管がつながっているため、下の階で汚水があふれることも。配管の安全が確かめられるまでは、便器に携帯トイレをかぶせて使いましょう。

 

11.トイレの我慢が招く不調

組み立て式 簡易トイレ プラダントイレ BR-932
トイレが使いにくいと、行く回数を減らそうと水分や食事を控えてしまう人がいます。内閣府のガイドラインによると、2004年の新潟県中越地震では、小千谷市の調査で約3人に1人がトイレを心配して水を控えていました。水分不足は、脱水やエコノミークラス症候群などにつながるおそれがあります。トイレの備えは、健康を守る備えでもあるのです。

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12.歯みがきで肺炎を防ぐ

サンスター ガム・デンタルリンス(250ml)
災害時は水が足りず、歯みがきが後回しになりがちです。口の中が汚れると、細菌が気管から肺に入って起きる「誤嚥性肺炎」のリスクが高まります。神戸市の資料によると、阪神・淡路大震災のあと2か月以内に亡くなった震災関連死921人のうち、約4分の1にあたる223人が肺炎で亡くなりました。少ない水で使える歯みがきシートや液体歯みがきを備えておくと安心です。

 

13.薬やメガネは自分で用意

アイリスオーヤマ 防災リュックセット(33点入)
配られる物資は誰にでも必要な物が中心なので、自分だけが使う物は自分で備えておく必要があります。東京都は、持病の薬やお薬手帳、補聴器用の電池、入れ歯の洗浄剤、生理用品、コンタクトを使う人の予備のメガネなどを例に挙げ、一人ひとりが自分に合った物を備えるよう呼びかけています。すぐ持ち出せる袋にまとめておきましょう。

 

14.避難所の合言葉TKBB

ダンボール製ジャバラベッド BR-DA100
避難所の環境を良くする合言葉に「TKB」があります。トイレ(T)、温かい食事を出すキッチン(K)、ベッド(B)の頭文字です。避難所・避難生活学会が、48時間以内に整える目標「TKB48」として提唱しました。細野防災担当大臣は、ベッドとお風呂(バス)の2つのBを並べた「TKBB」を掲げ、官民で充実させたい考えを示しています。

 

電気・明かり・情報の防災雑学

災害時は、停電や通信の混乱がつきものです。明かり・電気・連絡手段の備えに役立つ雑学を集めました。

 

15.停電時のろうそくは危険

Lepro LEDランタン
停電したときの明かりは、ろうそくより懐中電灯やLEDライトが安全です。地震のあとは燃えやすい物が散らばっていたり、余震でろうそくが倒れたりして、火事につながるおそれがあるためです。内閣府や消防の研究機関も、停電時に火を使う明かりはできるだけ避けるよう呼びかけています。部屋全体を照らせるLEDランタンがあると、夜も過ごしやすくなります。

 

16.ペットボトルでランタン

ペットボトルでランタン

懐中電灯を上向きに置き、その上に水を入れたペットボトルを乗せると、光が水の中で乱反射して周りを広く照らします。警視庁も紹介している、火を使わない手作りランタンです。懐中電灯はあってもランタンがないときに試してみてください。

 

17.単3充電池が単1に変身

パナソニック サイズ変換スペーサー 単1形 BQ-BS1/2B
単1電池を使う懐中電灯やラジオもありますが、いざというときに単1が手元にないことも。パナソニックは、単3形の充電池(エネループなど)を専用のスペーサーに入れれば、緊急時に単1・単2形の代わりに使えるとしています。ただし電池の容量は単3形のままなので、長くは持ちません。同社のスペーサーは乾電池には使えないので、組み合わせは説明書で確かめましょう。

 

18.停電が2週間続いた台風

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2019年9月の台風15号(令和元年房総半島台風)では、東京電力の管内で最大約93万戸が停電しました。千葉県を中心に倒木などで復旧が長引き、ほぼ解消したのは9月24日の夜。停電が始まった9月9日から、およそ2週間後のことでした。長い停電に備えるなら、スマホの充電や照明に使えるポータブル電源やモバイルバッテリーがあると安心です。

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19.171は毎月体験できる

171は毎月体験できる

災害用伝言ダイヤル「171」は、大きな災害のときに声の伝言を録音・再生できるNTTのサービスです。伝言は1件30秒まで。いざというときに慌てないよう、毎月1日と15日、正月三が日、防災週間(8月30日〜9月5日)、防災とボランティア週間(1月15日〜21日)には体験利用ができます。家族で一度、試しておきましょう。番号は「いない(171)」の語呂合わせで覚えておくと、いざというときに思い出しやすいですよ。

 

20.公衆電話が無料になる時

公衆電話が無料になる時

大規模な災害が起きると、NTTの判断で公衆電話の通話料が無料になることがあります。また、災害時には「00000JAPAN(ファイブゼロジャパン)」という無料のWi-Fiが開放されることも。ただしこのWi-Fiは通信が暗号化されないので、使うのは安否確認や情報集めにとどめ、パスワードなどの入力は避けましょう。また公衆電話は、災害時でも通信規制の対象外として扱われるため、携帯電話がつながりにくいときでもつながりやすいのが強みです。

 

21.警笛は声より遠くへ響き渡る

警笛は声より遠くへ響き渡る

もし地震で建物の下敷きになったり、エレベーターに閉じ込められたりした時、大声で助けを呼び続けるのは体力を激しく消耗してしまいます。さらに、人間の声は壁や瓦礫に吸収されやすいのに対し、防災用のホイッスル(笛)が出す約3000ヘルツ前後の高音は、騒音の中でも人間の耳に最も届きやすい周波数を持っています。軽い息で遠くまで居場所を知らせることができるため、鍵やカバンに1つ付けておくと安心です。

 

地震と家の中の防災雑学

揺れた瞬間の動き方と、家の中でできる備えについての雑学です。

 

22.火を消すより身を守る

火を消すより身を守る

かつては「地震だ、火を消せ」とよく言われましたが、今は揺れを感じたら、まず身の安全を守るのが先です。東京消防庁も、火の始末は揺れがおさまってから落ち着いて行うよう呼びかけています。都市ガスのマイコンメーターは、震度5相当以上の揺れを感知すると自動でガスを止めるしくみです。

 

23.地震火災の6割は電気

地震火災の6割は電気

阪神・淡路大震災で原因が特定された火災のうち、139件中85件、約6割が電気に関係するものでした。東日本大震災でも半数を超えています。代表的なのが「通電火災」。停電から電気が戻ったとき、倒れた電気ストーブや傷んだコードに電気が流れて火が出るものです。避難で家を離れるときは、ブレーカーを落としておきましょう。揺れを感じると自動で電気を止める「感震ブレーカー」もあり、分電盤タイプ、コンセントタイプ、手軽に付けられる簡易タイプがあります。

 

24.突っ張り棒だけでは不足

デビカ 家具転倒防止 たおれまストッパー(4個入)
家具の転倒防止でいちばん効果が高いのは、L型金具などでネジ留めする方法です。壁に穴を開けられない場合は、突っ張り棒(ポール式)を、家具の下に差し込むストッパー式などと組み合わせると、L型金具と同じくらいの効果があるとされています。東京都の商品テストでは、震度6強相当の揺れで突っ張り棒だけの家具は倒れ、ストッパー式と組み合わせた家具は倒れませんでした。

 

25.枕元にスリッパとライト

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夜中に地震が起きると、暗い中で割れた窓ガラスや照明の破片を踏んでけがをしやすくなります。東京消防庁は、枕元にスリッパや懐中電灯、携帯ラジオなどを置いておくよう呼びかけています。すぐ手に取れるよう、置き場所を決めておきましょう。

 

26.新聞紙のスリッパと防寒効果

新聞紙のスリッパと防寒効果

地震で窓ガラスや食器が割れて床に散乱している時、素足で歩くと大ケガをしてしまいます。そんな時に大活躍するのが「新聞紙」で、数枚重ねて折るだけでガラスの破片から足裏を守る丈夫な簡易スリッパを作ることができます。さらに新聞紙は繊維の間に空気を多く含むため保温性が非常に高く、服の下やお腹周りに巻くだけで、冬の体育館などの冷え込みを劇的に和らげる防寒着にもなるのです。

 

27.震度は実は10段階

震度は実は10段階

気象庁の震度は、0、1、2、3、4、5弱、5強、6弱、6強、7の10階級です。数字は0〜7の8つですが、5と6だけが「弱」と「強」に分かれているので10段階になります。この10階級は1996年10月から使われていて、同じ年から震度は人の体感ではなく、震度計で自動的に観測されるようになりました。

 

28.緊急地震速報のしくみ

緊急地震速報のしくみ

地震の揺れには、先に届くP波(秒速約7km)と、後から来て強い揺れを起こすS波(秒速約4km)があります。緊急地震速報は、震源近くでP波をとらえ、S波が届く前に知らせるしくみです。ただし解析と伝達に数秒かかるため、震源に近い場所では強い揺れに間に合わないことがあります。ちなみにNHKなどで流れるチャイム音は、福祉工学者の伊福部達(いふくべ・とおる)さんが、叔父で作曲家の伊福部昭さんの交響曲「シンフォニア・タプカーラ」の一節をもとに作ったもの。危険を知らせつつ不安をあおりすぎず、耳の聞こえにくい人にも届きやすいよう工夫されています。

 

地震と津波のしくみの雑学

揺れの規模を表す数字や、日本に大地震が多い理由、「TSUNAMI」という言葉の由来など、地震そのものの知識を集めました。

 

29.Mが1増えると威力は約32倍

Mが1増えると威力は約32倍

地震の規模そのものを表す「マグニチュード(M)」は、数値が1増えただけでもケタ違いの威力になります。計算上、マグニチュードが1増えると地震のエネルギーは約31.6倍になり、数値が2増えるとなんと1000倍ものエネルギー差になるのです。つまり、マグニチュード8の巨大地震ひとつで、マグニチュード6の地震およそ1000回分に相当するすさまじい力を持っていることになります。

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30.世界の大地震の約2割が日本周辺

世界の大地震の約2割が日本周辺

日本の国土面積は、地球全体の陸地のわずか約0.25%にすぎません。しかし、地球の表面を覆うプレートが4つもひしめき合う特殊な場所に位置しているため、世界で発生するマグニチュード6以上の地震の約2割が日本周辺で起きているのです。これほど狭いエリアに大きな地震が集中している地域は世界でも珍しく、私たちが日頃から防災意識を高く持っておくべき大きな理由となっています。

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31.液状化現象でマンホールが浮く

液状化現象でマンホールが浮く

大きな地震が起きたあと、埋立地や川の近くなどで地面がドロドロになり、地中に埋まっていたはずのマンホールがニョキッと飛び出す現象が見られます。これは「液状化現象」と呼ばれ、揺れによって砂の粒どうしのかみ合わせが外れ、地面が水のようにドロドロになるため、中が空洞で軽いマンホールが浮力で押し上げられて起こります。建物を傾かせる原因にもなるため、普段からハザードマップで地盤の特徴を知っておくことが大切です。

 

32.ナマズと地震の意外な関係

ナマズと地震の意外な関係

「ナマズが暴れると地震が起きる」という言い伝えは、江戸時代の浮世絵「鯰絵(なまずえ)」などでも古くから描かれてきました。単なる迷信だと思われがちですが、ナマズは皮膚にある感覚器官でごく弱い電気を感じ取れることが分かっており、地震の前に地中で起きる電気の変化を感じているのではという説もあります。現在の科学でも地震予知に直結させるのは難しいものの、ナマズが電気に極めて敏感な生き物であることは事実なのです。

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33.英語のTSUNAMIは世界共通

英語のTSUNAMIは世界共通

海外のニュースでも、津波はそのまま「TSUNAMI」という英語として報道されています。これは1946年に発生したアリューシャン地震による津波がハワイを襲った際、現地の日系移民たちが「ツナミ」と呼んでいた言葉が学術用語として広まったことがきっかけです。なお、津波は海の底から海面までの海水全体が巨大な塊となって押し寄せるため、高さ数十センチであっても大人を簡単に押し流す強い威力を持っています。

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台風と水害の防災雑学

毎年のようにやってくる台風。名前の付け方や危ない側の見分け方を知っておくと、ニュースの見え方が変わります。

 

34.台風の名前は140個が順番制

台風の名前は140個が順番制

ニュースでは「台風1号」「台風2号」と番号で呼ばれますが、実はすべての台風に固有のアジア名が付けられています。この名前は、台風が発生してから考えているのではなく、日本を含む14の国と地域が加盟する台風委員会によってあらかじめ用意された140個のリストを順番に繰り返し使っているのです。ちなみに日本が提案した名前には、「テンビン」や「ヤギ」といった星座に由来する名前が採用されています。

 

35.台風とハリケーンは発生地違い

台風とハリケーンは発生地違い

「台風」「ハリケーン」「サイクロン」は、ニュースでそれぞれ別の現象のように扱われますが、実はすべて同じ「発達した熱帯低気圧」のことです。何が違うのかというと、地球上のどの海域で発生したかという「生まれた場所」と「最大風速の基準」が異なるだけなのです。北西太平洋で生まれれば台風、北大西洋や北東太平洋ならハリケーン、インド洋や南太平洋ならサイクロンと名前が変わります。

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36.台風は赤道直下では発生しない

台風は赤道直下では発生しない

台風は暖かい南の海で発生するイメージがありますが、実は太陽が一番照りつける「赤道直下」ではほとんど発生しません。台風が渦を巻いて発達するためには、地球の自転によって生まれる「コリオリの力(転向力)」という空気を回転させる力が必要不可欠だからです。赤道の上ではこの回転させる力がゼロになってしまうため、赤道から少し離れた緯度5度以上の海域でしか台風の渦は生まれないのです。

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37.台風の進行方向の右側が危険

台風の進行方向の右側が危険

台風のニュースで「進行方向の右側に特に警戒してください」と解説されることがありますよね。北半球の台風は反時計回りに風が吹き込んでいるため、進行方向の右側では「台風自身の風」と「台風を移動させる風」の向きが重なって風速が倍増するのです。そのため、台風の右側のエリアは「危険半円」と呼ばれ、左側のエリアに比べて暴風や高潮の被害が格段に大きくなりやすい特徴があります。

 

38.台風の目が晴れる不思議な理由

台風の目が晴れる不思議な理由

猛烈な暴風雨が吹き荒れているのに、台風の中心である「台風の目」に入ると、急にピタッと風が止んで青空が見えることがあります。これは、渦の中心に向かって猛スピードで吹き込む空気に強い遠心力が働き、中心部まで空気が入り込めずに雲のない空白地帯ができるためです。ただし、目が通り過ぎた直後には反対側から再び猛烈な吹き返しの風が襲ってくるため、晴れたからといって外に出るのは禁物です。

 

39.1967年は台風が39個も発生

1967年は台風が39個も発生

台風の年間発生数は、平年であればおよそ25個前後とされています。ところが、観測史上もっとも台風が多く発生した1967年(昭和42年)には、1年間でなんと39個もの台風が次々と発生する異常事態となりました。逆に最も少なかったのは2010年の14個で、年によって2倍以上の開きがあります。ちなみに台風1号は春や夏ではなく、1月から発生することも珍しくありません。

 

40.水害の避難に長靴は実は危険

水害の避難に長靴は実は危険

台風や豪雨で道路が冠水し始めた時、「濡れないように長靴を履いて避難しよう」と考える方は多いのではないでしょうか。しかし、これは防災上とても危険なNG行動とされています。長靴の中に一度水が入ってしまうと、水の重みで足が鉛のように重くなり、脱げやすくなって歩けなくなる危険があるためです。水害時の避難には、水が抜けて足にしっかりフィットする「紐付きの履き慣れたスニーカー」が最も安全です。

 

避難と防災の言葉の雑学

いざというときに迷わないよう、避難にまつわる言葉と、防災の記念日の由来をまとめました。

 

41.避難場所と避難所の違い

避難場所と避難所の違い

似た言葉ですが、「指定緊急避難場所」は、災害の危険から命を守るために急いで逃げる場所です。一方の「指定避難所」は、家に戻れない人が一定期間過ごす施設のこと。2013年の災害対策基本法の改正で、この2つがはっきり分けられました。避難場所は津波や洪水など災害の種類ごとに決められているので、地域のハザードマップで確かめておきましょう。

 

42.避難勧告はもうない

N-FORCE LEDヘッドライト
2021年5月20日から、「避難勧告」は廃止され「避難指示」に一本化されました。勧告と指示の違いがわかりにくく、逃げ遅れにつながっていたためです。今は警戒レベル4の「避難指示」が出たら、危険な場所にいる人は全員避難します。

 

43.非常口マークは日本で誕生した

非常口マークは日本で誕生した

緑色の背景に人が走ってドアへ向かう「非常口マーク(ピクトグラム)」は、世界中の建物で目にすることができますよね。実はこのデザイン、1970年代に相次いだビル火災をきっかけに日本で公募によって生まれ、のちに国際規格として採用されたものなのです。色には、暗い場所や煙の中でも見えやすいとされる「緑色」が選ばれています。

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44.津波てんでんことは

津波てんでんこ 近代日本の津波史(山下文男)
「津波てんでんこ」は、三陸地方に伝わる言い伝えです。津波が来たら家族を待たず、各自てんでんばらばらに、いち早く高台へ逃げよという教えです。明治三陸津波(1896年)より前から伝わるとされ、津波研究家の山下文男さんが広く紹介しました。

 

45.津波防災の日の由来

津波からみんなをすくえ! ほんとうにあった「稲むらの火」
11月5日は「津波防災の日」です。2011年に、津波対策の推進に関する法律で定められました。由来は1854年の安政南海地震。紀伊国広村(今の和歌山県広川町)で、濱口梧陵が刈り取った稲の束(稲むら)に火をつけ、暗い中で村人を高台へ導いたという「稲むらの火」の逸話です。地震が起きたのは旧暦の11月5日で、新暦では1854年12月24日にあたります。2015年には国連で「世界津波の日」にもなりました。

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46.地震雷火事親父の親父の正体

地震雷火事親父の親父の正体

恐ろしいものを順番に並べた「地震、雷、火事、親父」ということわざがありますが、自然災害の中に突然「お父さん」が登場するのは少し不思議ですよね。これには諸説あり、文字通り昔の厳格な父親を指すという説のほか、かつて台風のような暴風のことを「大山嵐(おおやまじ)」と呼んでいたものが訛って「おやじ」になったという説もあります。もし台風のことだとすれば、4つすべてが災害で綺麗に並びますね。

 

47.防災の日と関東大震災

防災の日と関東大震災

9月1日の「防災の日」は、1923年9月1日に起きた関東大震災にちなんで、1960年に定められました。前年の1959年に伊勢湾台風で大きな被害が出たことも、きっかけの一つです。また9月1日は暦の上で、台風シーズンを迎える「二百十日」にもあたります。9月1日をはさむ8月30日〜9月5日は「防災週間」として、各地で訓練などが行われます。

▶ 9月1日の記念日をもっと見る

 

48.防災庁が11月2日発足

今日から始める本気の食料備蓄(高荷智也)
2026年11月2日、国の災害対策の司令塔となる「防災庁」が発足しました。内閣府の防災部門を改組して内閣に置かれる組織で、トップは内閣総理大臣、仕事をまとめるのは防災大臣です。防災大臣は関係する省庁に「勧告」ができ、勧告を受けた省庁はそれを尊重しなければなりません。職員の定員は352人でスタートし、平時の「事前防災」から、大規模災害への対処、被災者や自治体の支援までを担います。新しい役所の発足をきっかけに、まずは家庭の「1週間の備え」から始めてみませんか。

 

1週間の備えチェックリスト

この記事で紹介した備えを、チェックリストにまとめました。数字は1人あたりと、4人家族の1週間分の目安です。

1週間の備え(目安)

  • 飲み水:1人1日3リットル×7日分(4人家族なら84リットル、2Lのペットボトル42本)
  • 食料:7日分(ふだんの食品のローリングストック+アルファ米などの非常食)
  • 携帯トイレ:1人35回分(4人家族なら140回分)
  • カセットこんろと、製造から約7年以内のカセットボンベ
  • LEDランタン・懐中電灯と予備の電池
  • ポータブル電源やモバイルバッテリー
  • 歯みがきシートや液体歯みがき
  • 持病の薬・お薬手帳・予備のメガネなど自分専用の物
  • 枕元のスリッパと懐中電灯
  • 家具の固定(L型金具、または突っ張り棒+ストッパー)
  • 感震ブレーカー、または避難時にブレーカーを落とす習慣
  • 災害用伝言ダイヤル171の体験利用(毎月1日・15日)

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まとめ

11月2日の防災庁の発足と緊急要請は、家庭の備えを見直すいいきっかけです。まずは水・食料・トイレの3つを「最低3日、できれば1週間分」そろえましょう。

一度にそろえるのが大変なら、ローリングストックで少しずつ増やしていけば大丈夫です。今日は、上のチェックリストから一つだけでも始めてみてください。

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参考資料

-生活・暮らし