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おでんの雑学30選~由来や具材・だしの面白い豆知識と歴史~

おでん雑学

寒い季節になると、湯気とともに漂うだしの香りに誘われて、思わず食べたくなるのが「おでん」ですよね。家庭の食卓やコンビニ、居酒屋の定番メニューとして馴染み深い料理ですが、もともとは汁物ではなく「焼き物」だったという驚きのルーツをご存じでしょうか。

この記事では、名前の由来や歴史、地域ごとのユニークな具材、さらには美味しく作るための科学的なコツまで、思わず誰かに話したくなるおでんの雑学や豆知識を30個厳選してご紹介します。今夜のおでんがもっと美味しくなる楽しいトリビアを、ぜひチェックしてみてくださいね。

 

1.語源は室町時代の女房言葉

語源は室町時代の女房言葉

「おでん」という名前のルーツは、室町時代にまで遡ります。当時、拍子木型に切った豆腐に竹串を刺して焼いた「田楽(でんがく)」という料理が親しまれていました。宮中に仕える女性たちが使っていた上品な言葉(女房言葉)で、「田楽」に丁寧の「お」を付けて「おでん」と呼んだことが語源です。その後、末字の「がく」が省略されて、現在の呼び方が定着しました。

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2.昔は煮物ではなく焼き料理

昔は煮物ではなく焼き料理

今のおでんといえば、たっぷりのつゆで具材を煮込んだ料理を思い浮かべますよね。しかし、室町時代から江戸時代中期頃までのおでんは、串に刺した豆腐やこんにゃくに味噌を塗って炙る「焼き田楽」のことでした。現在のような「煮込みおでん」が登場したのは江戸時代後期になってからのことで、それまでは長らく焼き料理として食べられていたのです。

 

3.白い棒の竹馬が田楽の由来

白い棒の竹馬が田楽の由来

おでんのルーツである「田楽」という言葉は、もともと平安時代から伝わる伝統芸能「田楽舞(でんがくまい)」から来ています。田植えの時期に豊作を祈って踊る際、白い袴を履いた法師が1本足の竹馬に乗って跳ねる姿が、白い豆腐に竹串を刺した形にそっくりだったことから、その料理も「田楽」と呼ばれるようになりました。料理名に芸能の姿が重なっているなんて面白いですよね。

 

4.銚子の醤油が煮込みを生む

銚子の醤油が煮込みを生む

焼き田楽が現在のような「煮込みおでん」へと進化したきっかけは、江戸時代後期に千葉県の銚子や野田で濃口醤油の醸造技術が発達して大量生産されるようになったことでした。かつおだしに醤油とみりんを合わせた甘辛い汁で具材を煮込むスタイルが江戸の屋台で誕生し、手早く温まるファストフードとして江戸っ子たちの間で大ブームを巻き起こしました。

 

5.関西では関東煮と呼ばれる

関西では関東煮と呼ばれる

関西地方では、おでんのことを「関東煮(かんとだき)」と呼ぶことがあります。もともと関西で「おでん」といえば味噌をつけて焼く田楽を指していたため、江戸から伝わった醤油味のつゆで煮込むおでんを区別して「関東煮」と呼んだのが始まりです。また、諸説ありますが、中国・広東(かんとん)出身の行商人が売り歩いた煮込み料理がルーツだという説も残されています。

 

6.関東と関西でだしの色が別

関東と関西でだしの色が別

東西のおでんを見比べると、つゆの色と味に大きな違いがあります。関東風はかつお節からとっただしに濃口醤油を合わせるため色が黒っぽく香り高い味わいになるのが特徴です。一方の関西風は、昆布だしをベースに薄口醤油や塩で味を整えるため、つゆが透き通っていて素材の旨味を活かす優しい味わいになります。同じ料理でも地域の食文化が色濃く反映されていますね。

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7.人気具材の1位は常に大根

人気具材の1位は常に大根

おでんの具材ランキングを調査すると、世代や性別を問わず圧倒的な1位に輝くのが「大根」です。だしが中までじゅわっと染み込んだ大根は、おでんの主役ともいえる存在ですよね。ちなみに、2位には「たまご」、3位には「ちくわ」や「こんにゃく」がランクインすることが多く、上位の顔ぶれは長年ほとんど変わらない不動の人気を誇っています。

 

8.大根は下茹でで味が染みる

大根は下茹でで味が染みる

大根をいきなりおでんのつゆで煮ても、なかなか中まで味が染み込みません。美味しく仕上げるには下茹でが不可欠ですが、その理由は加熱によって大根の細胞壁を壊して水分や空気を抜くためです。さらに、米のとぎ汁や少量の生米を入れて下茹ですると、米のでんぷん質が大根の苦味やアクを吸着して取り除き、甘みを引き出してくれるという一石二鳥の効果があります。

 

9.味が染みるのは冷める瞬間

味が染みるのは冷める瞬間

おでんは「グツグツと長時間煮込むほど味が染みる」と思われがちですが、実は違います。加熱している最中は具材の中の水分や空気が膨張して外へ押し出されるため、つゆは中に入れません。火を止めて温度が下がる時に具材の中の空気が収縮し、その隙間にだしが吸い込まれるのです。そのため、一度沸騰させたら火を止めて冷ます工程を入れるのが、味を染み込ませる最大のコツです。

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10.沸騰させるとつゆが濁る

沸騰させるとつゆが濁る

おでんを作る際、強火でボコボコと沸騰させてしまうのはNGです。激しく沸騰させると、練り物から油分や旨味が抜け出しすぎて食感がスカスカになるだけでなく、具材が煮崩れてつゆが白く濁り、だしの繊細な香りも飛んでしまうからです。おでんを煮込むときは、つゆの表面がわずかに揺れる程度の「90度前後(弱火)」をキープするのが、料亭のように澄んだつゆに仕上げる秘訣です。

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11.ちくわぶは関東特有の具

ちくわぶは関東特有の具

ギザギザした筒状の見た目が特徴の「ちくわぶ(竹輪麩)」は、おでんの定番具材と思いきや、実は東京を中心とした関東ローカルの食材です。魚のすり身で作る「ちくわ」とは異なり、小麦粉と塩と水だけを練り上げて茹でた「小麦粉食品」なので、すいとんやうどんに近いモチモチとした食感があります。関西や九州ではスーパーにすら置いていないことも珍しくありません。

 

12.はんぺんの白さはサメの肉

はんぺんの白さはサメの肉

ふわふわとした食感でつゆをたっぷり吸う「はんぺん」には、意外な原料が使われています。あの独特の白さと柔らかさを生み出している主原料は、「ヨシキリザメ」や「アオザメ」といったサメのすり身なのです。サメの身は繊維が細かくて熱を加えても硬くなりにくい性質があり、そこにすりおろした山芋(大和芋)を混ぜて空気を含ませながら練ることで、マシュマロのような食感が生まれます。

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13.関西の定番だったクジラ肉

関西の定番だったクジラ肉

かつての関西のおでん(関東煮)において、欠かすことのできない高級具材といえばクジラ肉でした。クジラの舌である「さえずり」や、皮下脂肪を煎じて脂を抜いた「コロ」は、煮込むほどに独特の濃厚な旨味とコクがつゆ全体に溶け出す名脇役として愛されてきました。商業捕鯨の制限によって一時は希少になりましたが、今でも老舗のおでん屋では伝統の味として提供されています。

 

14.おでんの肉は地域で三つ巴

おでんの肉は地域で三つ巴

おでんに入れる「お肉系の具材」には、はっきりとした地域差があります。関西や中国・九州地方では「牛すじ」が圧倒的な定番ですが、関東では豚の腸を串に刺した「もつ(シロ)」や「鶏つくね」が好まれ、さらに沖縄県では豚足をトロトロに煮込んだ「てびち」が主役となります。江戸時代から牛肉文化が根付いていた西日本と、豚肉文化が主流だった東日本の歴史がここにも表れています。

 

15.静岡おでんは黒はんぺん

静岡おでんは黒はんぺん

ご当地おでんとして有名な「静岡おでん」には、独自のルールがいくつもあります。最大の特徴は、牛すじの旨味と濃口醤油で煮込んだ真っ黒なつゆと、サバやイワシを骨ごとすり身にした「黒はんぺん」を必ず入れることです。すべての具材に竹串を刺し、食べる直前に「だし粉(イワシの削り節と青のりを混ぜた粉)」をたっぷり振りかけるのが静岡流で、駄菓子屋でも売られるソウルフードです。

 

16.名古屋は甘い八丁味噌仕立て

名古屋は甘い八丁味噌仕立て

愛知県を中心とする東海地方のおでんは、全国的にも珍しい「味噌おでん」が主流です。豆味噌である八丁味噌をベースに砂糖やみりんで甘辛く仕立てた濃厚なつゆで煮込むため、具材の中まで真っ黒な味噌の色が染み込んだインパクトのある見た目になります。また、関東風のだしで煮たおでんに、後から特製のみそだれをかけて食べるスタイルも人気で、ご飯やお酒がどんどん進む味わいです。

 

17.姫路おでんは生姜醤油で食す

姫路おでんは生姜醤油で食す

兵庫県姫路市のご当地グルメ「姫路おでん」は、食べ方にとてもユニークな特徴があります。おでんといえば「からし」をつけて食べるのが一般的ですが、姫路ではおろした生姜と濃口醤油を合わせた「生姜醤油」をかけるか、つけて食べるのが最大のルールです。甘めに煮込まれた牛すじや大根に、ピリッと爽やかな生姜の風味が絶妙にマッチし、最後までさっぱりと食べられます。

 

18.金沢おでんは車麩とカニ面

金沢おでんは車麩とカニ面

石川県金沢市は、人口あたりの「おでん屋」の数が日本一ともいわれるおでん大国です。「金沢おでん」の魅力は、加賀百万石の食文化を映した華やかなご当地具材にあります。車輪のような形をした「車麩(くるまぶ)」や、バイ貝、さらには冬季限定で香箱ガニ(メスのズワイガニ)の甲羅に身や内子を詰めた「カニ面」など、まるで懐石料理のような贅沢なタネが楽しめます。

 

19.青森おでんは生姜味噌だれ

青森おでんは生姜味噌だれ

本州最北端の青森県で親しまれている「青森おでん」は、厳しい冬の寒さを乗り切るための知恵から生まれました。戦後の青函連絡船の待合室にある屋台で、船を待つ乗客の体を少しでも早く温めようと、すりおろし生姜を入れた味噌だれをかけたのが始まりとされています。大角天(薄いさつま揚げ)や、ツブ貝、ネマガリタケ(姫竹)など、北国ならではの具材との相性も抜群です。

 

20.沖縄おでんは豚足と青菜入り

沖縄おでんは豚足と青菜入り

温暖なイメージのある沖縄県ですが、実は家庭でも居酒屋でもおでんが大人気です。沖縄のおでんは、豚足(てびち)やソーキ(スペアリブ)、さらにはウインナーをじっくり煮込んだ動物系のコク深いだしが特徴です。そして最大の驚きは、仕上げにレタスやチンゲン菜、からし菜などの葉物野菜を添えることで、濃厚な豚の脂をシャキシャキの野菜がさっぱりと中和してくれます。

 

21.コンビニおでんは1979年誕生

コンビニおでんは1979年誕生

今や冬の風物詩となった「コンビニおでん」ですが、最初に販売を始めたのはセブン‐イレブンです。1979年(昭和54年)に、温かいファストフードとして店頭の専用鍋で販売を開始したところ、手軽に1品から買える便利さが受けて大ヒットしました。その後、ローソンやファミリーマートなど他のチェーンにも広がり、日本人の冬の食生活を大きく変えるきっかけとなりました。

 

22.気温18度以下で売上急増

気温18度以下で売上急増

コンビニやスーパーが最もおでんの仕込みを増やすタイミングは、真冬ではなく「秋口」なのをご存じでしょうか。気象データと売上の関係を分析すると、1日の最低気温が18度を下回るとおでんの売上が急激に伸び始めることが分かっています。夏の暑さに慣れた人間の体は、秋になって急に気温が下がる時期に最も寒さを強く感じるため、温かいおでんを求める心理が働くのです。

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23.コンビニだしは地域別で7種

コンビニだしは地域別で7種

全国展開している大手コンビニのおでんは、実は日本全国すべて同じ味ではありません。その土地の人の味覚に合わせるため、全国を7〜8つのエリアに分けて、だしの原材料や醤油の配合を細かく変えているのです。例えば、東北・関東はかつおと濃口醤油、関西は昆布と牛すじの旨味、九州は鶏ガラやあご(トビウオ)だしを加えるなど、驚くほど徹底した地域密着の工夫が凝らされています。

 

24.2月22日はおでんの日

2月22日はおでんの日

カレンダーには「おでんの日」という記念日が制定されています。日付は2月22日で、熱々のおでんを食べるときに息を吹きかける「フー(2)フー(2)フー(2)」という語呂合わせが由来です。2007年に新潟県のラジオ番組が発案し、日本記念日協会に正式に認定されました。ちなみに、10月10日も「おでん鍋を囲む(10=輪)」などの理由から別のおでんの日として親しまれています。

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25.おでんはダイエットに最適

おでんはダイエットに最適

おでんは、数ある鍋料理や冬グルメの中でもトップクラスのダイエット向き食品です。人気具材の大根(約15kcal)やこんにゃく(約10kcal)、白滝(約6kcal)、昆布(約5kcal)は非常に低カロリーで食物繊維も豊富です。さらに、たまごやはんぺん、牛すじなどで良質なタンパク質もしっかり補給できるため、揚げ物系の練り物や餅巾着を食べすぎなければ、満腹感を得ながら健康的に体を温められます。

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26.餅巾着は東京のおでん屋発祥

餅巾着は東京のおでん屋発祥

油揚げの中にお餅を詰めて干瓢(かんぴょう)で口を結んだ「餅巾着(もちきんちゃく)」は、子どもから大人まで大人気の具材ですよね。古くからある伝統具材と思われがちですが、実は昭和時代に東京都内の老舗おでん屋が考案した比較的新しい創作具材なのです。煮込むと溶けてつゆを汚してしまうお餅を「油揚げの袋に入れれば煮崩れない」というアイデアから生まれ、瞬く間に全国へ広まりました。

 

27.秋葉原で爆発したおでん缶

秋葉原で爆発したおでん缶

缶詰を開けるだけで本格的なおでんが食べられる「おでん缶」は、1990年代に東京・秋葉原の電気街にある自動販売機で売られたことで全国的なブームになりました。もとは静岡県焼津市の水産加工会社である天狗缶詰が1985年に開発したもので、当時の秋葉原には夜遅くに温かい食事ができる飲食店が少なかったため、買い物客の胃袋を満たす名物として年間数十万缶も売れる大ヒット商品となったのです。

 

28.英語圏ではフィッシュケーキ

英語圏ではフィッシュケーキ

海外の人に「おでん」を英語で紹介したいとき、どう表現すればいいか迷いますよね。料理名としてはそのまま「Oden」や「Japanese hot pot(日本の鍋料理)」と説明されますが、中に入っているちくわやさつま揚げなどの練り物は英語でまとめて「Fish cake(フィッシュケーキ)」と訳されるのが一般的です。「魚のケーキ」と聞くと少し不思議な感じがしますが、すり身を固めた食品を指す正しい英語表現です。

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29.韓国でもオデンという言葉が定着

韓国でもオデンという言葉が定着

お隣の韓国でも、屋台グルメの定番として「オデン(오뎅)」という言葉がそのまま使われています。これは日本統治時代に伝わった名残で、韓国のオデンは薄いシート状の魚の練り物を折りたたんで長い竹串に刺し、澄んだスープで煮込んだものを指すのが一般的です。ちなみに、韓国語には練り物を意味する「オムク(어묵)」という言葉もあり、若い世代や商品名ではオムクと呼ばれることも増えています。

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30.練り物は後から入れるのが鉄則

練り物は後から入れるのが鉄則

家庭でおでんを作るとき、最初からすべての具材を鍋に入れて煮込んでいませんか。実は、大根やこんにゃく、ゆで卵などの「味を染み込ませたい具材」と、ちくわやさつま揚げなどの「味を出す練り物」は入れる順番を分けるのが鉄則です。練り物を最初から煮すぎると旨味が抜けきってしまうため、大根などが柔らかくなってから最後に練り物を加えて15分ほど温めるのが、最も美味しく仕上げるプロの技です。

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まとめ

おでんの雑学30選をご紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。室町時代の焼き田楽から始まったおでんが、時代とともに醤油味の煮込み料理へと進化し、日本各地で独自の進化を遂げながら愛され続けている奥深い歴史を感じていただけたのではないかと思います。

また、「冷めるときに味が染みる」「練り物は後から入れる」といった科学的な豆知識を取り入れれば、おうちで作るおでんがワンランク上の美味しさに変わります。今度おでんを囲むときには、ぜひ家族や友人にこれらの雑学やクイズを披露して、心も体もぽかぽかに温まる楽しい時間を過ごしてくださいね。

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