※本記事は広告を含みます。掲載画像のうち、出典表示のないものはイメージ画像(AI生成・商品画像など)です。実物とは異なる場合があります。 教養・学び

喫茶店の雑学4選~昔のカフェーと純喫茶の面白い歴史や豆知識~

喫茶店雑学

コーヒーを飲んで、ちょっとひと休み。そんな身近な喫茶店にも、実はとても意外な歴史があることをご存じでしょうか。1888(明治21)年に東京・上野で開店した日本初の本格喫茶店「可否茶館(かひいちゃかん)」は、新聞や雑誌、碁や将棋まで用意された社交の場でした。

その後に登場した「カフェー」も、今の私たちが思い浮かべるカフェとは少し違った場所だったのです。今回は昔の店内写真や絵葉書を見ながら、明治から昭和初期にかけての喫茶店の面白い雑学をのぞいてみましょう。

出典:国立国会図書館「喫茶店のはじまり」

 

1.カフェーに月会費があった

カフェー・プランタンの店内。掲載資料による年代は1911〜1923年
カフェー・プランタン店内、1911〜1923年。撮影者不明。『資生堂百年史』掲載/
Wikimedia Commons
/パブリックドメイン。

1911(明治44)年に東京・銀座で開店した「カフェー・プランタン」には、月50銭を払う「維持会員」の倶楽部がありました。当時はまだカフェーという存在が広く知られていなかったため、常連客にお店を支えてもらおうと考えたのです。その会員名簿には、作家の永井荷風や小山内薫といった著名な文化人たちが名を連ねました。コーヒーや洋酒を楽しみながら文学や芸術を語り合う、会員制サロンのような一面があったのですね。

本文出典:国立国会図書館「カフェー・プランタン」
画像・利用条件:画像掲載ページ

▶ 文学の雑学をもっと見る

 

2.ビールでライオンが吼えた

カフェー・ライオンの開業三周年記念絵葉書。店の外観と内部の写真を収める
「カフェーライオン 開業三周年記念」(東北大学附属図書館所蔵、A-9-1962)。
1914年頃、製作者不明。画像提供・スキャン:東北大学附属図書館/
CC BY 4.0。 画像は当サイトで縮小・WebP形式に変換。

同じ1911(明治44)年に銀座で開店した「カフェー・ライオン」には、来店客を驚かせるちょっと変わった仕掛けがありました。なんと店内でお酒の売上量が増えるたびに機械仕掛けの猛獣が鳴くという演出があり、街の大きな話題になったそうです。当時のカフェーはコーヒーだけでなく洋食やお酒も提供していたため、現代のレストランやビヤホールに近い楽しみ方ができました。掲載した開業3周年記念の絵葉書からも、当時の華やかな賑わいが伝わってきます。

本文出典:国立国会図書館「カフエー・ライオン」
画像・利用条件:東北大学の資料ページ / 公式利用案内

▶ 食べ物の雑学をもっと見る

 

3.銀座で獅子と虎が対決した

カフェー・タイガーの建物。1930年の売却・改修後の外観
カフェー・タイガー、1930〜1935年。1930年の売却・改修後の外観。
洪洋社/『写真集 幻景の東京 大正・昭和の街と住まい』82ページ掲載/
Wikimedia Commons
/パブリックドメイン。

関東大震災の翌年である1924(大正13)年、カフェー・ライオンのすぐ向かいに「カフェー・タイガー」が開店しました。銀座の大通りを挟んで、名前だけでも強そうな2大店舗が向かい合うライバル関係になったのです。この頃の銀座では女性従業員である「女給」の接待を売りにするお店が急増しており、タイガーもその代表格としてしのぎを削りました。なお、こちらの写真は1930年に本郷バーへ売却・改修された後の貴重な姿です。

本文出典:小学館「和樂web」の喫茶店史記事
画像・利用条件:画像掲載ページ

▶ 日本史の雑学をもっと見る

 

4.純喫茶の「純」の本当の意味

1930年の銀座のカフェー写真。左はクロネコの内部、円内はタイガー
銀座のカフェー。左はクロネコの内部、円内はタイガー。
『大東京写真帖』1930年/
Wikimedia Commons
/パブリックドメイン。
純喫茶の写真ではなく、区別の対象となったカフェーの資料。

昭和レトロな響きを持つ「純喫茶」ですが、この「純」はコーヒー豆の純度を表す言葉ではありません。お酒や女給による接待を中心にするカフェーが増えた時代、そうしたお店と明確に区別し、純粋にコーヒーを楽しむ健全な場所だと伝えるために生まれた言葉なのです。実際に1930(昭和5)年に大阪・梅田で開店した「ブラジレイロ」は、広告で「アルコール分を全廃し」「男女どなたでも」と呼びかけ、安心してお店を選べる目印にしていました。

本文出典:国立国会図書館「カフェーの変化と純喫茶の流行」
画像・利用条件:画像掲載ページ

▶ 意味が変わった言葉の雑学をもっと見る

 

まとめ

文化人が集まる会員制サロンから、お酒や洋食をにぎやかに楽しむお店、華やかな接待を売りにするお店、そして純粋にコーヒーを味わう純喫茶へ。明治から昭和初期にかけての喫茶店は、提供される飲み物だけでなく「その場所で何を楽しむか」という役割そのものも時代とともに大きく変わっていきました。

昔の店内写真や記念絵葉書をじっくり眺めてみると、一杯のコーヒーの向こう側に当時の人たちのリアルな暮らしや過ごし方が見えてきますね。次に喫茶店やカフェへ立ち寄ったときは、ぜひ今回の歴史を思い出して誰かに話してみてください。

▼合わせて読みたい

日本史の雑学アイキャッチ
日本史の雑学まとめ49選【役には立たないけれど面白いエピソード&事件】

戦国から幕末・明治、古代まで、偉人や出来事には教科書では知れない意外な裏話がたくさんあります。信長のかき氷好きや秀吉の親 ...

続きを見る

食べ物雑学アイキャッチ
食べ物の雑学150選~知らなきゃよかった!? 面白くも怖い豆知識~

毎日なにげなく食べている料理にも、実は“知られざる誕生秘話”がたくさんあります。たとえば、レトルト食品の元祖が日本発だっ ...

続きを見る

面白い雑学
面白くて笑える雑学&豆知識102選【宇宙科学から朝礼ネタまで役立つ解説付き】

世の中には「えっ、そんなことある!?」とツッコミたくなるような雑学があふれています。この記事では知れば思わず笑ってしまう ...

続きを見る

-教養・学び