ピザやパスタ、チーズケーキからお酒のおつまみまで、私たちの食卓に欠かせない存在となっている「チーズ」。そのまま食べても加熱してとろけさせても美味しい世界中で愛される万能食材ですが、その奥深い歴史や作られ方については意外と知られていないことがたくさんあります。
今回は、そんなチーズにまつわる誰かに話したくなる面白い雑学や豆知識を30個厳選してご紹介します!誕生の意外なきっかけから種類ごとの秘密、健康や栄養に関する嬉しい効果まで幅広くまとめましたので、ぜひ最後まで楽しんで読んでみてくださいね。
1.最初の誕生は偶然の産物

人類とチーズの歴史は非常に古く、その始まりは紀元前数千年前のアラビア地方だといわれています。ある商人が羊の胃袋で作った水筒にヤギのミルクを入れて砂漠を旅したところ、胃袋の消化酵素と太陽の熱でミルクが固まっていたのが最初のチーズだと伝えられています。何気ない移動中のハプニングから、現代まで続く伝統的な発酵食品が生まれたなんてロマンがありますよね。
2.100gに牛乳1リットル

小さなひとかけらでも満足感のあるチーズには、驚くほどたくさんの牛乳が使われています。一般的なチーズをわずか100g作るだけでも、約1リットルもの生乳が必要になるのです。牛乳から水分(ホエイ)を丁寧に取り除き、タンパク質や脂質、カルシウムといった栄養素をギュッと凝縮して固めているため、「白い肉」と呼ばれるほど栄養価の高い食品になっています。
3.世界には1000種類以上

スーパーの売り場だけでもたくさんの商品が並んでいますが、世界中に存在するチーズをすべて合わせると1000種類以上ものバリエーションがあるといわれています。原料となるミルク(牛・ヤギ・羊・水牛など)の違いや、生産される土地の気候、熟成させる期間や製法の組み合わせによって、風味も食感もまったく異なる個性豊かな味わいが生まれるのです。
4.名前は発祥の村や地名

カマンベールやチェダー、ゴーダやパルメザンなど、有名なチーズの名前にはある共通点があります。実はこれらの多くは、そのチーズが最初に作られた村や町の名前がそのまま付けられているのです。たとえばカマンベールはフランス北部のカマンベール村、チェダーはイギリスのチェダー村が発祥であり、それぞれの土地の誇りが名前に刻まれています。
5.ナチュラルとプロセスの差

チーズは大きく「ナチュラルチーズ」と「プロセスチーズ」の2つに分類されます。生乳を発酵・熟成させたままのナチュラルチーズは生きた乳酸菌や酵素により時間とともに味が変化するのが特徴です。一方、ナチュラルチーズを一度加熱して溶かし、乳化剤を加えて再び固めたプロセスチーズは、熟成が止まっているため保存性が高く、いつでも安定した美味しさを楽しめます。
6.飛鳥時代の日本に存在

チーズは明治時代に西洋から伝わったと思われがちですが、実は日本の歴史に初めて登場したのは飛鳥時代までさかのぼります。当時の文献には「蘇(そ)」と呼ばれる乳製品が記録されており、牛乳をひたすら煮詰めて固めた古代のチーズが貴族たちの間で食べられていました。当時は非常に貴重で贅沢な食べ物として、薬や滋養強壮のためにも重宝されていたそうです。
7.6Pチーズが丸い理由

扇形のチーズが6個きれいに並んだ「6Pチーズ」が丸い箱に入っているのには、合理的な理由があります。もともとヨーロッパでは大きな円盤型のチーズを作る伝統があり、それを中心から放射状に切り分けると全員に皮と中身が均等に配れるという知恵から生まれました。日本のメーカーがそれを参考に、食べやすいポーションタイプとして発売したのが始まりです。
8.さけるチーズが裂ける訳

おやつやおつまみとして大人気の「さけるチーズ」が、縦に細かく裂けるのには製造工程に秘密があります。温めたチーズの塊をまるでお餅のように何度も引っ張って伸ばすことで、内部のタンパク質が縦方向の繊維状に並ぶため、あの独特の食感が生まれるのです。ちなみにこの製法は、イタリアのモッツァレラチーズなどを作る伝統的な技術と同じ原理を応用しています。
9.穴あきチーズの正体

アニメ『トムとジェリー』などに登場する、大きな穴がポコポコと開いたチーズに憧れた人も多いのではないでしょうか。あれはスイスを代表する「エメンタールチーズ」がモデルで、熟成中にプロピオン酸菌が出す炭酸ガスによって内部に気泡が作られることで穴が開きます。この穴は「チーズの目(アイ)」と呼ばれ、順調に熟成が進んだ美味しい証拠とされています。
10.オレンジ色は植物の色

チェダーチーズやレッドチェダーなど、鮮やかなオレンジ色をしたチーズを見かけることがありますよね。牛乳から作られているのにオレンジ色になるのは、「アナトー」という植物の種子から抽出した天然色素で色付けされているからです。かつてイギリスの農家で、夏場の栄養豊富な牧草を食べた牛のミルクが黄色みを帯びていたことから、高品質の証として着色する習慣が生まれました。
11.カマンベールの白カビ

カマンベールチーズの表面を覆っている白いフワフワした皮は、食べられる安全な白カビ(ペニシリウム・カマンベールティ)です。この白カビは外側から内側に向かって酵素を出し、中心の硬い生地をトロリと柔らかく熟成させるという大切な役割を担っています。また、内部の水分が逃げるのを防ぎ、雑菌の繁殖から中身を守るバリアとしても働いています。
12.ブルーチーズの青い筋

独特の香りとピリッとした刺激がクセになるブルーチーズは、内部に大理石のような美しい青緑色の模様が入っています。これは熟成させる前にチーズに細い針で空気穴を開けて青カビを繁殖させることで、内側から均一にカビを広げているためです。表面から熟成が進む白カビタイプとは反対に、内側から熟成が進むことであの濃厚で奥深い味わいが生まれます。
13.モッツァレラの語源

サラダやマルゲリータピザに欠かせない真っ白で丸いモッツァレラチーズは、イタリア南部が発祥のフレッシュチーズです。その名前はイタリア語の「モッツァーレ(mozzare)」に由来しており、「引きちぎる」という製造時の動作をそのまま表しています。お湯の中で練り上げた柔らかいチーズの塊を、職人が手作業でキュッとちぎって丸めていたことから名付けられました。
14.本当は水牛の乳で作る

日本で普段よく見かけるモッツァレラチーズの多くは牛乳から作られていますが、本場イタリアの伝統的なモッツァレラは原料が異なります。実は本来、栄養価と脂肪分が高い「水牛のミルク」を使って作られるのが正式なスタイルなのです。水牛の乳で作られたものは「モッツァレラ・ディ・ブーファラ」と呼ばれ、牛乳製よりもさらに濃厚でミルキーな味わいが楽しめます。
15.虫歯を予防する効果

食後にチーズをひとかけら食べると、虫歯の予防に役立つということが歯科医療の分野でも注目されています。チーズをよく噛んで食べることで唾液の分泌が促され、お口の中の酸性を中和して歯のエナメル質を修復する働き(再石灰化)を助けてくれるのです。世界保健機関(WHO)でも、虫歯リスクを減らす食品のひとつとしてハード系チーズが紹介されています。
16.牛乳でお腹がゴロゴロしない

牛乳を飲むとお腹がゴロゴロしてしまう「乳糖不耐症」の人でも、チーズなら問題なく食べられるケースがほとんどです。それはチーズを作る工程で、原因となる乳糖の大部分が水分と一緒に排出されるうえ、残った乳糖も乳酸菌の発酵によって分解されているからです。牛乳が苦手な人でも、効率よくカルシウムやタンパク質を補給できるのは嬉しいポイントですね。
17.カルシウム吸収率が抜群

骨や歯を丈夫にするカルシウムは、ただ摂取するだけでなく体にどれだけ吸収されるかが重要です。小魚や野菜に含まれるカルシウムに比べ、チーズなどの乳製品はタンパク質と結びついて腸から効率よく吸収されるという優れた特徴を持っています。その吸収率は約40〜50%にも達し、小魚の約30%や野菜の約20%を大きく上回る頼もしい栄養源なのです。
18.ビタミンCだけ含まれない

タンパク質、脂質、ミネラル、ビタミンAやビタミンB群など、人間が必要とする栄養素をほぼ網羅しているチーズですが、唯一足りない栄養素があります。それは「ビタミンC」と「食物繊維」がほとんど含まれていないという点です。そのため、トマトやブロッコリー、パプリカなどの野菜や果物と一緒に食べることで、栄養バランスが完璧な一皿に仕上がります。
19.お酒のおつまみに最適な訳

ワインやビールのおつまみとして定番のチーズですが、味の相性だけでなく体にとっても理にかなった組み合わせです。チーズに豊富に含まれるタンパク質には、肝臓の働きを助けてアルコール分解を促すアミノ酸(メチオニン)が多く含まれています。さらに、チーズの脂肪分が胃の粘膜を優しく保護してくれるため、悪酔いや二日酔いを防ぐ効果も期待できるのです。
20.ダイエットの味方になる

「チーズはカロリーが高くて太りそう」というイメージを持つ人も多いですが、実はダイエット中の間食にぴったりの食材です。チーズは糖質が非常に少なく、食後の血糖値が急上昇しにくい低GI食品であるため、脂肪を溜め込むホルモン(インスリン)の分泌を抑えられます。また、腹持ちが良く筋肉の材料になるタンパク質も補えるため、1日1〜2個を目安に食べると効果的です。
21.「はい、チーズ」の由来

写真を撮るときに笑顔を作る掛け声としておなじみの「はい、チーズ!」は、もともと英語圏の「Say cheese(セイ・チーズ)」から来ています。「チーズ」と発音するときの「チ(chee)」の音で、口角が自然に上がって白い歯が見える素敵な笑顔になることから世界中に広まりました。日本では昭和30年代に乳業メーカーのテレビCMで使われたのをきっかけに定着したといわれています。
22.ネズミは実は好物ではない

絵本やアニメでは「ネズミの大好物=チーズ」として描かれることが多いですが、実際のネズミはそれほどチーズが好きなわけではありません。イギリスの大学が行った研究によると、ネズミは匂いの強いチーズよりも穀物や果物など甘い食べ物を好むことが判明しています。昔の家では穀物などが厳重に保管されていた一方、チーズは通気性の良い場所に置かれていたため、ネズミにかじられやすかっただけなのだそうです。
23.チーズ転がし祭りの存在

イギリスのグロスターシャー州では、毎年春になると「チーズ転がし祭り」というスリル満点の奇祭が開催されます。これは急勾配の丘の上から重さ約4キロの丸いダブルグロスターチーズを転がし、それを大勢の参加者が全力で追いかけて麓まで駆け下りるというお祭りです。チーズは時速100キロ以上の猛スピードで転がるため誰も追いつけず、一番最初にゴールラインを超えた人がそのチーズを獲得できます。
24.チーズを担保にお金を借りる

イタリアの美食の王様と呼ばれる「パルミジャーノ・レッジャーノ」は、1玉あたり約40キロもあり、最低でも1〜2年という長い歳月をかけて熟成されます。非常に高価で資産価値が高いため、現地の銀行ではなんと熟成中のチーズを担保にして生産者に融資を行う仕組みが存在します。銀行が専用の巨大な熟成庫を持っており、お金を貸している間も責任を持ってチーズを大切に育ててくれるそうです。
25.チーズケーキは古代ギリシャ発

カフェや洋菓子店で人気のチーズケーキですが、そのルーツは紀元前776年の第1回古代オリンピックまでさかのぼります。当時のギリシャでは、すり潰したチーズに小麦粉とハチミツを混ぜて焼いたお菓子が、過酷な競技に挑むアスリートたちの栄養補給源として振る舞われていました。のちにローマ帝国がこのレシピをヨーロッパ全土へ広め、現代の多様なチーズケーキへと進化していったのです。
26.ピザのチーズが伸びる理由

焼きたてのピザを持ち上げたときに、チーズがトロ〜リと長く糸を引いて伸びるのを見ると食欲がそそられますよね。あれは加熱されることでチーズ内部の脂肪分が溶け出し、網目状に絡み合ったタンパク質(カゼイン)が緩んで伸びやすくなるために起こる現象です。特にモッツァレラやゴーダ、チェダーなどの加熱調理に向いた種類を使うと、きれいな糸引きを楽しむことができます。
27.日本のチーズの日は11月11日

日本には「チーズの日」という記念日があり、毎年11月11日に制定されています。これは飛鳥時代の西暦700年(文武天皇4年)の10月に、日本最古のチーズとされる「蘇(そ)」を作るよう朝廷が命じた記録が残っていることに由来します。旧暦の10月を現在の新暦に置き換えると11月になり、さらに覚えやすい日として11日が選ばれて1992年に正式に制定されました。
28.表面の白い粒は旨味の結晶

長期熟成されたゴーダチーズやパルミジャーノ・レッジャーノなどを切ると、断面に白い粒々やジャリジャリとした結晶が見られることがあります。これをカビや塩の塊だと勘違いして取り除いてしまう人がいますが、実はタンパク質が分解されてできた「アミノ酸(チロシン)」の結晶です。じっくり時間をかけて熟成されたことで生まれた旨味のかたまりなので、ぜひそのまま味わってみてください。
29.冷凍保存はシュレッドが向き

買いすぎて余ってしまったチーズを冷凍保存したいときは、チーズの種類によって向き不向きがあります。塊のまま冷凍すると水分が凍って食感がボソボソになりやすいですが、ピザ用のシュレッドチーズや粉チーズなら冷凍しても品質が落ちにくいのでおすすめです。冷凍する前に少量の片栗粉をまぶして袋に入れておくと、チーズ同士がくっつかずパラパラのまま使えてとても便利ですよ。
30.食べる30分前に室温へ戻す

冷蔵庫から出したばかりの冷たいナチュラルチーズをすぐに食べてしまうのは、実は少しもったいない食べ方です。チーズに含まれる脂肪分は冷えていると固まってしまい、本来の豊かな香りやクリーミーな口溶けが閉じ込められている状態だからです。食べる30分〜1時間ほど前に必要な分だけ冷蔵庫から出して室温に戻しておくと、専門店で食べるような格別の美味しさを堪能できます。
まとめ
今回は、私たちの身近にある「チーズ」にまつわる面白い雑学を30個ご紹介しました。偶然の出来事から誕生した歴史や、牛乳の栄養がギュッと凝縮された健康パワーなど、知れば知るほど奥が深い世界でしたね。
普段の食事やおつまみでチーズを味わうときは、ぜひ今回ご紹介した豆知識を思い出してみてください。食べる前に少し室温に戻したり野菜と組み合わせたりするだけで、これまで以上に美味しく健康的にチーズを楽しめるはずですよ!
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